「TOKYO ART BOOK FAIR」が今年も東京都現代美術館で開幕。初の2週末開催となる今回は、WEEK 1から会場は大きな熱気に包まれた。

アート本やZINEに特化したブックフェア「TOKYO ART BOOK FAIR」(以下、TABF)が、今年も東京都現代美術館で開催。今回は初の試みとして2週末にわたる開催となり、12月11日(木)~14日(日)のWEEK 1が盛況のうちに幕を閉じ、続くWEEK 2は、12月19日(金)から21日(日)まで開催される。

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週ごとに出展者が入れ替わる新たな試みにより、計560組(各週末約280組)が集結。本記事では、WEEK 1に足を運んだ筆者が会場の様子をレポートする。

とにかく熱気が凄い!

今年も東京都現代美術館で開催されているTABF。会場内では企画展をはじめ、世界各国から集まったギャラリーや出版社が発売するZINEの販売、トークショーや子ども向けのワークショップなど、多彩なコンテンツが用意されている。

筆者が訪れたのは土曜日の13時。会場内はとにかく人が多く、凄まじい熱気に包まれていた。来場者はスタイリッシュな人々が目立ち、カルチャー感度が高めな人々が一斉に集っている印象だった。特にZINEのブースは歩くのも一苦労なほどの人だかりだったが、ブースのスタッフと来場者が熱心に会話を楽しむ様子からは、新たなコミュニティが広がる瞬間が垣間見えた。

見応えのある企画展ひとつの国や地域に焦点を当てて出版文化を紹介する恒例企画「ゲストカントリー」もTABFの目玉のひとつ。今年の特集はイタリアだ。

1966~77年に発行された新聞や雑誌を収録した作品集『YES YES YES Revolutionary Press in Italy 1966-1977』や、1978~2006年に刊行されたZINEを紹介する作品集『OUT OF THE GRID: Italian Zine 1978–2006』の展示を通じ、イタリアにおけるインディペンデント出版の豊かな歴史を深く探ることができる。

また、写真家・ホンマタカシによる展示《SONGSーものが語る難民の声》も必見だ。バングラデシュ、コロンビア、日本の3カ国で暮らす難民や国内避難民の住まいを訪ね、彼らが避難生活の中でも手放さなかった「大切なもの」を通して、一人一人の物語に光を当てている。

ユニークな出展作品バラエティに富んだ出展者のブースをいくつかピックアップしよう。

韓国の建築系出版社「Domino Press」は、韓国の建築にフォーカスしたZINEを今年だけで7冊も展開する。代表的なシリーズ「Project Presentation」では、毎号ひとつのプロジェクトに焦点を当て、そのプレゼンテーションを一冊にまとめて紹介。その切り口もユニークだ。たとえば、家具の配置による空間の変化を10年間にわたって記録し続けた建築事務所「TRADEM」の実験的な活動をまとめた号や、ソウルの建築事務所「BCHOアーキテクツ」による、3人の建築家の対話からパートナーとは何か?を探る一冊などがある。さらに、ソウル大学建築学科の卒業制作をまとめた号も刊行されており、建築好きにはたまらないラインナップが揃う。

日本からはアートギャラリー「Yutaka Kikutake Gallery」のブースに注目。グラフィックデザイナー・美術家の田中義久がデザインを手がけた『疾駆』のオリジナルグッズや、アーティスト・片山真理の作品集などが並ぶ。

ロンドン拠点の出版社「DO BE DO」のブースでは、ハーモニー・コリン監督作『ビーチ・バム まじめに不真面目』の撮影現場をスナップした作品集を展開。ストリート系好きにはたまらないブックが充実していた。

同じくロンドン拠点の出版社「MACK」のブースでは、映画制作会社「A24」の作品にフォーカスした本や、MACK内にあるソフィア・コッポラのレーベル「Important Flowers」から発売された書籍などが並び、映画・カルチャー好きの視線を釘付けにしていた。

他にも世界各国から集まったアーティストや出版社によるインディペンデントなZINEが豊富にラインナップ。表現の自由さと多様なカルチャーを思い切り楽しめる空間となっている。年に一度のアートブックの祭典は、やはり見逃せない。12月19日(金)から3日間で開催されるWEEK 2、ぜひ会場へ足を運んでみてはいかがだろうか。

「TOKYO ART BOOK FAIR 2025」東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホール ほか
〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1

Week 212月19日(金)12:00-19:00 最終入場時間:18:30
12月20日(土)- 21日(日)11:00-18:00 最終入場時間:17:30

公式サイト:https://tokyoartbookfair.com

https://www.ticketpay.jp/calendar.php?content_code=tokyoartbookfair2025

写真、編集と文・後藤昌平(GQ)

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