恋愛ドラマであると同時に、ボディーガードのスペシャリストとして働く岩本照演じる主人公・北沢辰之助の仕事ぶりを丁寧に描き、その絶妙なバランスが光るテレビ朝日系『恋する警護24時 season2』。“考察系アクション・ラブコメディ”という、さまざまな要素を詰め込んだ本作は、辰之助と白石麻衣演じる弁護士・岸村里夏の恋の行方や、辰之助が同僚たちと追う殺人事件の真相など、見どころ満載に2025年12月12日、最終回を迎える。

『恋する警護24時 season2』

『恋する警護24時 season2』

ボディーガードのエキスパート、北沢辰之助(岩本照)の恋やハードな仕事に追われる日々を描くseason2。辰之助は英国に留学した弁護士・岸村里夏(白石麻衣)との遠距離恋愛で、もどかしくも心の距離を縮める一方、所属する会社が警護を請け負った五十嵐聖(大地伸永)が何者かに殺害された事件の真相に近づきつつあった。果たして犯人は、五十嵐に恨みを持つ三雲千早(成海璃子)なのか? 最終回は2025年12月12日。

テレビ朝日系/金曜午後11時15分 ※一部地域を除く

 『恋する警護24時 season2』は2024年1月クールに30分の「オシドラサタデー」枠(土曜夜11時~)で放送された『恋する警護24時』の続編。前作は個人全体の全話平均視聴率2.1%が同枠トップタイとなり、初回配信回数も1週間で約147万回という同枠歴代最高記録(当時)をマーク、平均配信回数は全話が100万回を突破と好成績を収めた。season2は同局の『TRICK』シリーズ(00年~14年)など、数多くのヒット作を生み出してきた「金曜ナイトドラマ」枠に移動。放送時間も1時間となり、さまざまな面でパワーアップしている。プロデューサーの神田エミイ亜希子氏は前作の放送中からseason2の構想を練っていたという。

 「前作は30分枠ということもあり、担当した案件の関係者に逆恨みされて狙われた岸村里夏(白石麻衣)を24時間警護するため、一つ屋根に暮らすという設定のもと、2人にフォーカスを当てた見やすい内容だったと思います。そこに北沢辰之助(岩本照)が父親殺しの犯人を追うという縦軸も加え、主人公の成長物語にもなるよう心がけました。一方で、早い段階からseason2を作れたら面白いだろうなと思って続編の可能性を探ることにしました。辰之助と里夏だけでなく、取り巻く人々のキャラクターをさらに膨らませたかったですし、警護の仕事をより詳しく描いたり、劇中で起こる事件の謎をもっと複雑なものにしたり、いろいろな展開が出来ると思ったので……」(神田氏、以下同)

 結果、前作から約1年半というタイミングでseason2の放送にこぎつけ、さらに1時間の枠に移動。人気者ぞろいのキャストの再集結も実現し、ドラマの内容を前作以上に厚くさせることを実現させた。

 「ドラマの枠を移動させるのは簡単なことではありません。ただ、この作品は1時間枠に合う内容、特性を持っていると純粋に思ったので、その思いで移動を願い出ました。season2を作るなら、できるだけ早く放送したいと思いつつ、岩本さんや白石さんはもちろん、お忙しいキャストばかりでしたし、脚本の金子ありささんも人気作家さんなのでご多忙です。実現できるかなと不安に思った事もありましたが、こうして1年半ほどで実現できたのはみなさんのご協力あってこそ、と感謝しています」

 脚本は『恋はつづくよどこまでも』(20年)や『着飾る恋には理由があって』(21年)『御手洗家、炎上する』(23年)などのヒット作で知られる金子ありさ氏が前作から続投し、オリジナルで手掛ける。「金子さんの脚本はすごく特殊で、だからこそ引き込まれる」と神田氏。

 「非常に重いシリアスなシーンの後に、突然コメディっぽいやりとりが挿入されて、その入り乱れ方に圧倒されます。ドラマを作る際、シナリオは想定した放送時間よりちょっと長めに書いてもらい、編集で放送時間の尺に収めることがほとんどですが、本作の金子さんのシナリオはほぼすべてのせりふや要素を落とさずに詰め込むようにしています。前作のとき、通常のドラマに比べてテンポを速めて一瞬も見逃せない展開にしようとこだわったので、今回もそれを踏襲しました。

 金子さんの脚本は畳みかけるように物語が進む場面は軽快に、一方で辰之助と里夏の恋愛パートのように感情のストロークが必要なシーンは落ち着いて、といろんな要素を入れながら、ペース配分が見事なんです。それを生かせるようにと監督もこだわっていましたし、金子さんは各登場人物についてかなり緻密に考えてくださっているので、それが作品全体を支えているとも思います」

 辰之助を演じる岩本は本シリーズが連ドラ単独初主演となる。前作のときから武骨で仕事にストイックな辰之助が里夏との出会いを通し、人としてもボディーガードとしてもさらに成長する姿を熱演。今シーズンではスキルアップのため英国に留学した里夏との遠距離恋愛で一喜一憂する場面などで、チャーミングな演技を披露している。

辰之助は主人公であると同時にヒロイン

 「この作品においては辰之助が主人公であると同時にヒロインでもある、ということが私と金子さんの共通認識なんです。辰之助はかっこいいけれど、恋をして、大好きな人が遠くに行って寂しいとか、切ないとか、嫉妬するとか、辰之助の中にこみ上げる感情を丁寧に描いています。前作より辰之助のパーソナルな部分をたくさん見せられたかなと思っています。

 岩本さんには前作以上に幅広いお芝居をお願いしていますが、コミカルな演技がすごくお上手で……! 里夏とのやりとりで、なかなか下の名前を呼べなかったり、嫉妬のかたまりになったり、里夏に『もういい、フンッ』と拒絶されてしょぼん、みたいな(笑)。『こういう演技もハマるんだ』と新たな発見をしています。

 前作から1年半ぶりのお仕事となりますが、“たった1年半、でも1年半”だと岩本さんと再会して感じました。人としての“器”がさらに大きくなっていて、それだけ多くの経験をしたのだと思います。良い意味で肩の力が抜けて、さらに辰之助が魅力的になっています」

 相手役の白石については、「ブレない強さを持っていながら、とても素直な方」と評する。

 「アイドル時代からトップを走ってきて、素晴らしいキャリアを積んでいます。本当は自我を強引に通しても構わないような立場にいらっしゃるはずです。でも、白石さんは、常に素直に、ほがらかにいようというブレない軸をお持ちなんだと思います。素直さを持ち続けるって、すごく難しい事だと思うので、そこには強い意志と芯があるんじゃないでしょうか。

 例えば、現場では監督からの提案をとても柔軟に受け入れるんです。白石さんなりの“里夏像”があるはずなのに監督の言葉を反映させて、何の違和感もなく里夏の新たな一面を演じてくれます。白石さんご自身の持っている“大人の素直さ”が里夏という役に見事に融合しているのがとてもありがたいです」

辰之助の後輩ボディーガード・原湊役の藤原丈一郎は前作に続いて出演。「藤原さんも岩本さん同様、多くの経験をしているからこそ、顔つきが違っています。前作のときは感じなかった“俳優スイッチ”が入る瞬間が分かるんです。湊は辰之助よりボディーガードとしてのパワーは低いですが、湊らしくちょこまか動く素早さやどこかかわいらしく見えるアクションは藤原さんだからこそ成立するもの。一連の動きを覚えるのもすごく早いですよ。岩本さんと藤原さんがいてくださるからこそ、幅広いアクションシーンが撮れています」(神田氏)

辰之助の後輩ボディーガード・原湊役の藤原丈一郎は前作に続いて出演。「藤原さんも岩本さん同様、多くの経験をしているからこそ、顔つきが違っています。前作のときは感じなかった“俳優スイッチ”が入る瞬間が分かるんです。湊は辰之助よりボディーガードとしてのパワーは低いですが、湊らしくちょこまか動く素早さやどこかかわいらしく見えるアクションは藤原さんだからこそ成立するもの。一連の動きを覚えるのもすごく早いですよ。岩本さんと藤原さんがいてくださるからこそ、幅広いアクションシーンが撮れています」(神田氏)

 今回のシーズンの冒頭で、里夏は辰之助を大切に思いながらも英国への留学を決意。この設定は、白石のパーソナルな部分を生かしたものでもあるそうだ。

 「里夏はかわいらしさがありつつ、決してベタベタする人ではありません。それも白石さんが演じているからこそ際立っていると思います。前作でも屈強な辰之助に対して、『私があなたを守ります』というせりふがありました。私は令和時代のカップルって、一方が守るだけでなく、ともに支え合うのが理想じゃないかと思い、里夏に海外留学という選択をさせました。

 実際、私の周りには恋人がいてもキャリアアップのため、『行ってきまーす!』と元気よく海外駐在に単身で行く女性がいます。その姿勢が格好良いし、同時に、そういう状況になった時に『待っているね』と言える男性は格好良いと思うんです。辰之助は絶対に応援しながら待っていてくれる男性だと思うので、そこもすてきだと感じて頂けたらうれしいです」

 神田氏は一方で、この展開について相当悩んだと明かす。

 「前作での岩本さんと白石さんの2ショットが本当に絵になったので、里夏を海外に行かせてしまったら、魅力的な2ショットが減ってしまいます。スタッフの間でもかなり議論しましたが、今回は辰之助と里夏を通して、『こんなカップルがいたら格好良いよね、令和っぽいよね』と思ってもらえる“令和時代の理想のカップル像”を提示することを選びました」

 距離的に離れた辰之助と里夏の関係に、多少なりとも影響を及ぼす存在として今回は、辰之助のバディとなる、すご腕の女性ボディーガード・三雲千早が登場。演技派の成海璃子がアクション満載に力強く演じ、新たな一面を見せている。

 「成海さんは凛(りん)とした存在感があって、繊細でミステリアスな魅力も、リーダー感も持っている方。白石さんとは違う強さを見せてくださるに違いないと思い、オファーしました。アクションはあまりやってこなかったとおっしゃっていましたがチャレンジします、とお返事を頂きました。

 役としては最初から辰之助と里夏と三角関係に……とは考えていなかったです。あくまで辰之助のライバル的存在というポジションで。season2では、辰之助が所属する警備会社が合併して大きくなるので、まず金子さんが女性ボディーガードを加入させたいとおっしゃり、前回とは違った人間模様を展開させるつもりでした。プロットを考える中、『こんなふうに辰之助とやりとりをしていたら、千早に辰之助への恋心が芽生えるよね』となって、辰之助と里夏の2人にとどまらない恋模様に発展していった形です」

神田氏は終盤の見どころについて、「劇中で起きた殺人事件の真相がどんなものか注目していただきたいです。辰之助と里夏は“両想い”なのに、恋人未満という状態です。でも、“ラブ線”も進展させますのでご期待ください(笑)」とコメント

神田氏は終盤の見どころについて、「劇中で起きた殺人事件の真相がどんなものか注目していただきたいです。辰之助と里夏は“両想い”なのに、恋人未満という状態です。でも、“ラブ線”も進展させますのでご期待ください(笑)」とコメント

 TVerのお気に入り登録者数は80.4万人を突破(25年12月5日現在)。夜11時台のドラマではあるものの視聴率も高い数字を誇っている。神田氏によると、視聴者は幅広い年代にまたがり、男性視聴者も獲得しているとのこと。

 「ジャンルとしてこの作品は“考察系アクション・ラブコメディ”とうたっていて、考察、アクション、ラブコメと、何か1つのジャンルに偏ることなく、“全部盛り”にして、お子様ランチならぬ、“大人様ランチ”を作っているつもりです。それも堅苦しくなく、見やすいテイストになるよう意識しました。

 私は常々、家族がそろって見て恥ずかしくないテレビドラマを作りたいと思っています。この作品は岩本さんのファンの若い方がまず見てくださり、ご両親も『この作品なら一緒に見ようかな』と思ってくださったり……お孫さんに『面白いから見て』と言われて、祖父母世代の方も見てくださったりしたのかなと感じています。今回は、いまや国民的アイドルとなったSnow Manの岩本さんをはじめ、いろんな方の力をお借りして、“世代を超えて共通の話題になるものを届ける”という、まだテレビに残っている役割を少しでも果たせられていたらいいな、と思っています」

神田エミイ亜希子(かんだ・えみいあきこ)

2010年テレビ朝日入社。アニメ番組、「日曜洋画劇場」、編成部などを経て、ドラマのプロデューサーに。25年にファイナルを迎えた『特捜9』(18年~25年)では、season6までプロデューサーを担当。近作に『南くんが恋人!?』(24年)、『リベンジ・スパイ』(25年)など

続き:

辰之助は主人公であると同時にヒロイン

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