レオス・カラックス監督の映画『ポンヌフの恋人』が4Kで修復され、2025年12月20日より劇場公開となる。

恋愛映画の名作『ポンヌフの恋人』が4Kで 映画『ポンヌフの恋人』が4Kで修復、劇場公開へ、レオス・カラックス監督の名作ラブストーリー|写真2

『ポンヌフの恋人』は不眠症の大道芸人アレックスと失明の危機で家出した画学生ミシェル、ホームレスとなった2人の恋を描く物語。孤独と恋を1カット1カット衝撃的なまでの映像と音で描いた恋愛映画だ。撮影監督キャロリーヌ・シャンプティエの監修によって4Kで美しく修復された。

『ポンヌフの恋人』にまつわるエピソード

レオス・カラックス監督の最高傑作と言われる恋愛映画『ポンヌフの恋人』には興味深いエピソードがたくさん残されている。

映画『ポンヌフの恋人』が4Kで修復、劇場公開へ、レオス・カラックス監督の名作ラブストーリー|写真4

エピソード①製作が難航「呪われた映画」と言われる
パリ市からポンヌフ橋を貸し切り撮影する予定だった。しかし、撮影直前にリハで主演のドニ・ラヴァンが負傷し中止に。その後、再許可が下りず、夜間シーン用だったモンペリエ(フランスの南部の都市)郊外ランサルグのセットを拡張し、ポンヌフ橋を再現。制作費は高騰し、フランス映画史上最大規模のオープンセットとなった。しかも強風でセットが倒壊、製作は中断を繰り返した。この過程で2つのプロダクションが破産し「呪われた映画」と呼ばれた。

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エピソード②:セーヌで溺れかける?
ポンヌフ橋がかかる、セーヌ川でのフランス革命200年祭の花火を再現したシーンは映画の見どころの1つ。そしてそのシーンに関わる場面で、セーヌ川での水上スキーのシーンがあるのだが、ジュリエット・ビノシュはこれをスタントなしで行ったそう。そしてその撮影で溺れかけることに。これらのシーンも製作費膨張の要因の一つになっていた。

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エピソード③:完成にはスピルバーグもプッシュ
撮影の中断期にレオス監督ら制作陣は『ポンヌフの恋人』の完成を目指し、未編集のフィルムをスティーブン・スピルバーグやフィリップ・ガレルらに見せ、後押しを期待。結果的にスピルバーグは「この映画には激しさや美しさ、想像力があふれている!」と称賛した。

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エピソード④:日本で異例のロングランヒット
1992年の日本公開では、シネマライズ渋谷で27週のロングランを記録する熱狂を生んだ。フランスでは86万人を動員し、当時のフランス映画としては話題となった。また、ヨーロッパ映画賞(European Film Awards)でジュリエット・ビノシュが最優秀女優賞、ジャン=イヴ・エスコフィエが撮影賞、ネリー・ケティエが編集賞を受賞し3冠。

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なお『ポンヌフの恋人』4Kの公開に合わせ、ポスタービジュアルは、『ミッドサマー』や『パターソン』など多様な映画のポスターを手がけるグラフィックデザイナー大島依提亜が新たにデザインした。

『ポンヌフの恋人』あらすじ

天涯孤独で不眠症の大道芸人アレックス(ドニ・ラヴァン)と、失恋の痛手と眼の奇病による失明の危機で家を出た画学生ミシェル(ジュリエット・ビノシュ)。ホームレスとなった2人は、パリ最古の橋ポンヌフで出会う。愛を告白できないアレックス、初恋の記憶に生きるミシェル。2人の感情の軌跡は、失意と闇から始まり、息もつかせぬスピードで希望と生命へ疾走していく。

作品詳細
『ポンヌフの恋人』
監督・脚本:レオス・カラックス
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
出演:ジュリエット・ビノシュ、ドニ・ラヴァン
配給:ユーロスペース

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