米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)は、カラーディスプレーを搭載した電子書籍リーダー「Kindle Colorsoft」を国内で発売した。カラー表示は日本で特に人気の高い漫画を読む際に役立つ。だが電子ペーパーの特性を考慮すると、普及に向けては課題が多い。
「Kindle Colorsoft」が日本で発売
電子書籍の普及とともに、2010年前半ごろから電子書籍リーダーが注目されるようになった。低消費電力で目に優しい電子ペーパーを採用しているのが特徴だ。
その後、ディスプレーが大きいスマートフォンやタブレットが急速に普及したことでその存在感は薄れ、デバイスの淘汰が進んだ。だが現在もなお、一部のユーザーには根強いニーズがある。
その代表格がアマゾン・ドット・コムの「Kindle」シリーズである。Kindleシリーズはアマゾン・ドット・コムの電子書籍サービスから書籍を購入し、すぐに読むことができる。ノート機能を備えた「Kindle Scribe」など、複数のラインアップをそろえている。
読書主体のデバイスとしてディスプレーに電子ペーパーを使用していることもあり、これまではモノクロ表示のデバイスのみが提供されていた。だがKindleシリーズ初のカラーディスプレー搭載機種Kindle Colorsoftが2024年10月に米国で発売。そして2025年7月24日、日本でもようやく発売された。
Kindle Colorsoftの本体は、モノクロ表示の「Kindle Paperwhite」とほぼ同じ。ディスプレーサイズも同じ7インチである。異なるのは、カラーの電子ペーパーを採用したこと。書籍の中身だけでなく表紙もカラーで表示されるので、ストアで購入する際に内容を判別しやすくなった。
そしてもう1つ、カラー化で利便性が高まったのがハイライト機能だ。Kindleシリーズには、読んでいる書籍の文章の一部をハイライト表示する機能がある。Kindle Colorsoftではハイライト機能に4つの色が使えるようになり、使い分けが可能になった。
漫画人気の高い日本で販売拡大を目指す
読書が主体の電子書籍リーダーであっても、ディスプレーのカラー化にはメリットがある。だが消費電力や価格などの面ではデメリットも生じる。実際、モノクロディスプレーを採用したKindle Paperwhiteは、バッテリー持続時間が最大12週間で価格が2万7980円から。一方、Kindle Colorsoftはバッテリー持続時間が最大8週間で、価格は3万9980円からである。
それにもかかわらず、なぜアマゾン・ドット・コムはKindle Colorsoftを日本に投入するのか。そこにはコロナ禍以降、日本でKindleデバイスの利用が伸びていることが背景にあるようだ。
同社のデータによると2020年以降、日本でのKindleデバイス販売台数は拡大を続けている。2025年には2020年対比で4.8倍と、およそ5倍にまで伸びると予想している。理由の1つは、日本の漫画文化のようだ。
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