10月17日から10月19日までの全国映画動員ランキングが発表。注目の新作タイトルが続々公開を迎えたが、強力な上位陣の牙城を崩すことはできず。今週は、5週連続でNo.1を守り抜いた『チェンソーマン レゼ篇』(公開中)をはじめ、前週から同ランクをキープした4作品の現状を細かく見ていくことにしよう。
『チェンソーマン』『秒速』『鬼滅の刃』が新たな“3強”を形成前週比90%以上の成績で5週連続V!目指すは“興収100億円”か[c] 2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト [c]藤本タツキ/集英社
公開5週目を迎えた『チェンソーマン レゼ篇』の週末3日間の成績は、観客動員が37万5000人、興行収入が5億8200万円。動員は前週比92%で、興収は同91%と安定感抜群なのは、この週末から入場者プレゼント第3弾の配布がスタートした効果が大きいのだろう。
いずれにしても、同作が想像以上の推移を見せていることはいうまでもない。公開当初は最終的な興収の着地点が60〜70億円と予測されていたが、すんなりその領域に到達し週末時点での累計成績は動員426万人&興収65億円を突破している。以前の記事で比較対象に挙げた『劇場版SPY×FAMILY CODE:WHITE』(23)の最終興収を、かなりの勢いを保ったままで突破することに成功している。
2週連続2位の『秒速5センチメートル』は興収10億円に到達[c]2025「秒速5センチメートル」製作委員会
一方、前週2位に初登場を果たした松村北斗(SixTONES)主演の『秒速5センチメートル』(公開中)は週末3日間で動員19万8000人、興収2億8300万円と、前週比70%前後の成績とこちらも上々。累計成績では動員71万人&興収10億円と、ヒットの目安となるラインを危なげなく超えてきている。とはいえ、ここから『チェンソーマン レゼ篇』を逆転(あくまでも週末ごとの順位で)するのは少々難しそう。
むしろ『秒速5センチメートル』の当面のライバルとなるのは、公開14週目を迎えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(公開中)のほうだろう。同作はこの週末3日間で動員15万7000人、興収2億5500万円と、前週比84%の成績を維持。仮に両作が次週も同じ下落率で推移すれば、かろうじて順位が入れ替わることはないが、なんといっても相手は『鬼滅』。その差が縮まっていくことは避けられそうにない。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、“『鬼滅』超え”まで40億円![c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
現在公開中の北米でも外国映画No.1(厳密にいうとややこしくなるため、便宜上そう表記させてもらう)の歴史的快挙を成し遂げるなど、もはや1作品だけ別次元の戦いを繰り広げている『鬼滅』。この週末までの累計興収が367億7000万円に到達しており、前週からの上乗せはおよそ3億6000万円。前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)を超える成績を残すためには、ここからの粘りが特に重要になってくる。
それは先述の通り予想を上回って“興収100億円”を目指しはじめた『チェンソーマン レゼ篇』も同様であり、どちらにとっても強敵となることが確実の細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』(11月21日公開)までは、いかなる新作が現れても易々と負けるわけにはいかないだろう。