契約上の留意点示す

 派遣元・派遣先責任者講習の講師を長年務める著者が、講習会場や電話などで寄せられた質問をもとに298の問答にまとめたのが本書である。

 基礎的な内容から実務上のポイントまで網羅する。たとえば、派遣法上、派遣労働者の就業日や就業時間はあらかじめ派遣元・先の契約で定めておく必要があるものの、1週間前にならないと定まらないケースを挙げた。契約書では別途作成するシフト表のとおりとすると記載しておき、確定した段階でシフト表を契約書に添付する扱いも実務上認められているなどとした。

 労働者派遣については厚生労働省から数百ページの「労働者派遣事業関係業務取扱要領」などが公表されているが、その内容を本書では“つまむ”のように気軽に調べられるのも特徴といえる。

(成田 孝士 著、弘文堂 刊、税込3630円、TEL:03-3294-4801)

労働新聞

令和7年10月20日第3517号16面 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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