この「Retro (8bit) Sound Collection」はよっちーがHannibal Shadowとタッグを組んで活動を始めてから温めていた構想をついに形にしたもので、この作品について聞いたところ、とても熱い想いを語りました。

ー このアルバムについてですか?
ちょっと長くなるんですけれどいいですか?
まずお話させて欲しいのは、横井軍平さんというゲーム業界に多大な貢献をした[ゲームの父]と呼ばれている方がいて、彼の思想はヨコイズムと呼ばれているんですど、その思想の一つに「枯れた技術の水平思考」という独自の哲学があるんですよ。
「枯れた技術」は「すでに広く使用されてメリットデメリットが明らかになっている技術」のことで、「水平思考」(エドワード・デボノ提唱)は、「既存の概念に捉われず新しい角度から物事を見る」ということで要は「既存の技術を既存の商品とは異なる使い方をしてまったく新しい商品を生み出す」結果的に開発コストを抑えることが出来るのが特徴だというもの。
今回、自分がこの「枯れた技術の水平思考」から考え付いたのは音楽を「枯れた技術」である“8bit”表現することで、聞いたことのない人には新しく感じてもらえるし、過去に聞いたことがある人にも懐かしさと新しさの両方を感じてもらえるものが作れるんじゃないか。ということ。
昔“8bit”を聞いていた一人ではあるけれど作るのは初めてだったのですごく大変でしたよ。
過去に作った人にとっては難しい技術ではないのかもしれないけれど、自分にとっては枯れた技術を超えてロストテクノロジーに近いものだから基礎から学んで、学んで学び続けているうちに波形パルスまでも学んでましたよ。(笑)
波形パルスが何か分からない?
そこはご自身で学んでください。(笑)
まあ、今回の作品は “8bit” という制約がある中で挑戦したのでかなり大変でしたが、とても有意義なものになりましたよ。
ぜひ少しでもたくさんの皆様に聴いて頂きたいと思ってますね。

シングル曲、アルバムを問わず全ての楽曲、映像作品の制作に真摯に取り組むのはよっちーのいつものスタイルではあるのですが、特に今回の「8bit Sound Collection」はよっちーのアーティストとしての情熱がぎゅうっと詰め込まれた作品に仕上げられたようです。

一部補足の為 Wikipedia 横井軍平より「枯れた技術の水平思考」欄を引用

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