2021年2月22日、28年にわたる活動の末、ダフト・パンクは謎めいた感動的な動画で解散を発表した。「フレンチ・タッチ」とも呼ばれるダンスミュージックの旗手として、2人のメンバー、トーマ・バンガルテルとギ=マニュエル・ド・オメン=クリストはポップカルチャーのアイコンとなった。彼らの音楽が今も古びていないことを証明するように、ふたりはその後もアルバムの再リリース、リマスター版ミュージックビデオの公開、未公開アーカイブのオンライン共有などを通じて、非常に活発な活動を続けている。

そんなダフト・パンクからの最新ニュースが、『フォートナイト』とのコラボレーションだ。常に予想外のコラボレーションの可能性を模索してきたダフト・パンクは2025年9月28日午前3時(日本時間)、世界で最も人気のあるビデオゲームのひとつである『フォートナイト』の世界に登場する。デュオの音楽的および視覚的レガシーに敬意を表した没入型体験としてデザインされた「Daft Punkエクスペリエンス」では、プレイヤーがこの30年で最も壮観かつ刺激的な音楽活動のひとつを再訪し、その作品の数々に浸かることができる。

ビデオゲームと音楽双方の境界を押し広げるこのユニークなパートナーシップについて、仏版『GQ』は、ダフト・パンクのクリエイティブディレクターであるセドリック・エルヴェとEpic Gamesのゲーム開発・音楽部門シニアディレクターであるアレックス・リゴプロスにZoomを通じてインタビューを行った。

フォートナイト×ダフト・パンク──新たな没入型音楽体験の仕掛け人に訊く制作舞台裏

© Epic Games

ポップカルチャーと常に関わりのあったダフト・パンク

──近年、ますます多くの音楽アーティストが『フォートナイト』ユニバースに招かれていますね。ダフト・パンクとのコラボレーションが今このタイミングで行われた理由は何でしょうか。

アレックス・リゴプロス(以下、リゴプロス) 『フォートナイト』はトラヴィス・スコットアリアナ・グランデビリー・アイリッシュ、メタリカ、エミネムスヌープ・ドッグなど、数多くの音楽アーティストとの長い歴史があります。プレイヤーからは長年、ダフト・パンクのゲーム内登場を要望されてきました。彼らは過去30年間で最も独創的かつ革新的な音楽デュオのひとつです。だからこそ、彼らとともに我々も音楽体験を一段階高める必要がありました。私たちはこれまでも素晴らしいコンサートを開催してきましたが、それらは10分や15分で終わってしまいます。ダフト・パンクに関しては、より大規模で、よりディープに、より長く続くものを実現したかったのです。ファンが何度でも戻ってきて楽しみたいと思えるようなものをね。

──ダフト・パンクの世界は、音楽以外の芸術形態、特に映画やアニメーションと交わることも多くありました。ビデオゲームの世界を探求することに興味を持ったのはなぜですか?

セドリック・エルヴェ(以下、エルヴェ) ダフト・パンクがまだ活動していた頃、私たちはよくポップカルチャーの一部となり得る作品を作ろうと試みていました。『フォートナイト』もその一環です。ゲーム内のダンスを現実世界で再現する人々を見ると、それが集合的想像力に与える影響が理解できるでしょう。Epic Gamesから提案を受けたとき、このコラボレーションの創造的な側面に強く惹かれました。『フォートナイト』については詳しく知りませんでしたが、ダフトパンクがゲームの一部になる可能性は、とても楽しそうなアイデアだと感じました。「バトルロイヤル」でダフトパンクの衣装を着られるのを、プレイヤーもきっと気に入ってくれると思います!

──『フォートナイト』とダフト・パンクのビジュアルのバランスをどのように差配したのでしょうか。

リゴプロス セドリックが先ほど話していたように、私たちは当初からダフト・パンクの衣装をゲームに組み込み、プレイヤーが「バトルロイヤル」やほかのモードで着用できるようにしたいと思いました。私たちの考えの中心にあったのはロボットたちのアイデンティティです。ダフト・パンクの初期からクリエイティブディレクターを務めてきたセドリックは、早い段階でプロジェクトに参加しました。彼はデュオのビジュアル世界観を隅々まで理解し、ロボットの外観に関しても細部を知り尽くしています。彼らのアイデンティティを忠実に再現するうえで、これは非常に大きな助けとなりました。

新たな衣装をあえて避けた理由

──衣装やアクセサリーはどのように制作したのでしょうか。デュオのアーカイブからインスピレーションを得たのでしょうか、それともゲームのために新たに考案したのでしょうか?

リゴプロス このプロジェクトは、我々からダフト・パンクへ宛てたラブレターだと考えています。彼らの創造した音楽と世界を称えるものなのです。私たちの印象に強く残った瞬間や衣装、映像クリップを選び、ゲーム内で蘇らせたいと思いました。新たに衣装を制作することはせず、ダフト・パンクを最も象徴する衣装を選定することに重点を置いたのです。それでも、彼らの衣装はどれもクールで、選ぶのには非常に苦労させられましたけどね。最終的に選んだのは、『Alive 2007』ツアーで頻繁に着用していたレザーのバイカー衣装と、『Random Access Memories』期のスパンコールの衣装です。

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