【画像】マイクを持って笑顔でトークする“歩く男(おじさん)”こと河内大和

■『8番出口』世界の映画祭で話題に
実写映画化が発表されて以来、「あのゲームをどうやって映画に?」と謎に包まれた映画プロジェクトとして注目を集めてきた『8番出口』。3月にわずか30秒の特報映像と俳優・二宮和也の主演情報が解禁されると、爆発的に全世界に拡散され、Xのポストが2,900万インプレッション超えをするという“異変”が発生。その他の情報は、河内大和、小松菜奈などの、数少ない出演者のみが公開されている。

これまでに数々の映画を製作し、初監督作『百花』(2022年)で第70回サン・セバスティアン国際映画祭にて日本人初となる最優秀監督賞を受賞した川村元気が監督・脚本を務めた本作は、すでにアジア、ヨーロッパなど100以上の国と地域での上映が決定している。

5月には、第78回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション【ミッドナイト・スクリーニング部門】へ正式招待され、二宮和也と小松菜奈、川村元気監督がフランス・カンヌの地へ。2,300人もの観客の前で世界初上映を果たし、“8分間のスタンディングオベーション”という大反響を巻き起こした。

以降も、第50回トロント国際映画祭【センターピース部門】、第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭【コンペティション部門】、第69回ロンドン映画祭【カルト部門】に出品が決定し、『パラサイト 半地下の家族』など近年アカデミー賞作品を次々と送り出すNEON社による北米配給が決定するなど、海外でも次々と異変を起こし続けている。

そして8月29日に日本全国407館(IMAXを含む)で公開するやいなや、公開から3日間(8月29日~8月31日)の興行収入が2025年公開の実写映画1位を獲得(興行通信社調べ)。さらに公開から20日間で、興行収入3,310,861,800円、2,348,968人に到達し、日本中を無限ループに巻き込む“異変”級の大ヒットを記録している。

■レッドカーペットに異変!“おじさん”こと河内大和が登場
釜山国際映画祭は、1996年に創設された、韓国・釜山で開催されるアジア最大規模の映画祭。国内外からキャストや映画関係者が訪れ、映画上映、舞台挨拶の他、様々なイベントが行われる。記念すべき30回目となる2025年は、9月17日から9月26日まで開幕され、日本からも多くの作品が出品されており話題を呼んでいる。

『8番出口』が正式出品された「ミッドナイト・パッション」部門は、スリラー、ホラー、アクション、ダークファンタジーなど、ジャンルの垣根を超え、挑戦する作品をラインナップしオールナイトで上映する部門のこと。深夜の上映プログラムにも関わらず、いち早く話題作をチェックしようと映画ファンがつめかける人気部門のひとつだ。

9月17日、映画祭初日の開幕式に行われたレッドカーペットイベントでは、なんと劇中のキャラクター“歩く男(おじさん)”に扮した河内大和が、川村元気監督と登場。

9月17日18時、映画祭のメイン会場「映画の殿堂(別名:釜山シネマセンター)」にて、開幕式のレッドカーペットイベントが行われた。レッドカーペットの前に一台の車が到着すると、なんと降りてきたのは河内大和扮する“歩く男(おじさん)”…!? 共に降りてきた川村元気監督とレッドカーペットを歩いた。

両サイドでカメラを構えるマスコミのフラッシュを浴びながら、笑顔で手を振る川村監督に対し、映画から飛び出したようにまっすぐ背筋を伸ばした姿勢のまま歩きながら、時折あの不気味な笑顔を向ける“歩く男”(河内大和)。表情が変わるたびに、客席からは笑いと驚きの声が続出した。格式ある映画祭に出現した“異変”に、場内からは「おじさん!」と声があがる“異変”も発生! 日本のみならず、韓国でも“歩く男”の人気が証明された瞬間だった。

初の海外映画祭初参加となった河内は、「もう…感動しましたね」とひと言。「開幕式では、世界の第一線で活躍されている俳優や監督たちが一堂に集まってこんなに華やかな世界があるのかと驚きました。“歩く男”に扮してレッドカーペットを歩くのはとても緊張しましたが、車から降りた瞬間に『おじさん~!』って声がしましたし、私が笑うたびに悲鳴と歓声が入り混じったリアクションも見られて、本当に歩いて良かったです(笑)」と、無事に“歩く男”としての出番が終わり、ほっとした様子。

「韓国語で“アジョシ(おじさん)”って声が聞こえて、韓国の方々にも作品が認知されているんだと嬉しくなりました。レッドカーペットでは、私が“歩く男”の開発者みたいに見えたのは面白かったです(笑)。カンヌから始まり、様々な国際映画祭を経験しましたが、世界各地で楽しみにしてくれている方々がいるのだなと思いました」と、川村監督もレッドカーペットを満喫した様子で、素晴らしい釜山での映画祭初日の幕開けとなった。

■二宮和也が「ミッドナイト・パッション部門」公式上映に合流
翌日の9月18日0時には、「ハヌルヨン劇場」にて「ミッドナイト・パッション部門」の公式上映が行われ、韓国プレミアに駆けつけた二宮和也と共に、河内大和、川村元気監督の3人が上映前舞台挨拶に登壇した。深夜の上映にも関わらず、およそ700席は満席に。

韓国初お披露目を前に会場全体が熱気を帯びるなかでの、舞台挨拶を前に、二宮は「開幕式の様子は映像でチェックしていましたが、日本から出品している作品も多く、すごい場所になっているなと思いました。公式上映はなかなか観るのが難しい深夜の時間帯ではありますが、楽しんでいただきたいですし、ぜひ韓国の皆さんにも『8番出口』を受け入れていただきたいです」と、意気込みを語った。

観客からの割れんばかりの拍手で出迎えられた3人は、「アニョハセヨ!(こんにちは!)」と、満面の笑みで手を振りながら登場。本作に出演することになった経緯を聞かれると、二宮は「ある日、川村監督に急に呼ばれて、『8番出口』を実写映画化したいと言われて、率直に『何を言ってるんだろう』と思いました。原作にはストーリーがないため、まずはどういう風に映画化をしていくのか構想を聞かせていただき、普通の映画ではない特殊な設定が逆に楽しそうだなと思い引き受けました」とコメント。

河内は、強烈なインパクトを誇る“歩く男”のキャスティング経緯を尋ねられると、「私が出演したある舞台をたまたま川村監督が観劇していたのですが、その内容が歩くシーンを象徴的に描いており、オファーをいただきました。私は舞台にずっと出演してきて、体を使うことが得意だったため、今回の“歩く男”にぴったりはまったのだなと思います。本当にタイミングがよかったですね」と、感慨深い表情で語った。

「深夜に集まっていただきありがとうございます。スマホやテレビで映像を観る時代ですが、本作品は映画館で観るために作りました。色々な意味で待たなければいけない、次に何が起こるのかを予想しなければいけない、鑑賞後も色々考えなければいけない作品です。スマホをおいて95分間、『8番出口』の世界に没入してほしいですし、ここにいらっしゃるみなさんが韓国で初めて観る方々なので、ぜひ韓国中に広めてほしいです」と川村監督が締めの挨拶をし、舞台挨拶は終了。海を越えた異国の地で、さらなる盛り上がりを見せた韓国プレミアとなった。

9月19日午後は二宮が日本人俳優初となるプログラム「アクターズハウス」に登壇し、野外舞台挨拶も実施される。

■映画情報
『8番出口』
大ヒット公開中
原作:KOTAKE CREATE『8番出口』
配給:東宝
監督:川村元気
脚本:平瀬謙太朗、川村元気
音楽: Yasutaka Nakata(CAPSULE)、網守将平
出演:二宮和也、河内大和、浅沼成、花瀬琴音、小松菜奈
脚本協力:二宮和也
(C)2025 映画「8番出口」製作委員会

THE FIRST TIMES編集部

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