2022年公開ホラーのNo.1ヒットを記録した『カラダ探し』の最新作『カラダ探し THE LAST NIGHT』が9月5日(金)より公開。物語の舞台を高校から遊園地に移し、“カラダ探し”を強いられることになった高校生たちの恐怖と試練が再び描かれる。前作が特に10代、20代を中心に大きな反響を呼んだなか、最新作はどのように受け止められるのか?そこでMOVIE WALKER PRESSでは、登場人物と同じ高校生を対象にした試写会を実施。感想アンケートに寄せられたコメントを紹介しながら、本作の見どころ、魅力をネタバレなしでひも解いていく。
■“赤い人”?同じ日を何度もループ?バラバラになったパーツを集める“カラダ探し”とは?
まずはざっくり前作のおさらいから。“カラダ探し”とは高校生たちの間で囁かれる都市伝説で、50年前に惨殺され、遺体をバラバラにされた少女が発端となっている。少女は全身が血に染まった“赤い人”と呼ばれる化け物となり、無作為に選んだ複数の高校生にバラバラになった自身のカラダのパーツを探させようとする。
ルールは前作では下記の5つだったが、この最新作では新たに1つのルールが明らかになった。
1、深夜12時から始まる。
2、“赤い人”が現れる。
3、カラダをすべて見つけなければならない。
4、終わるまで同じ日を繰り返す。
5、“カラダ探し”の記憶は消える。
NEW “カラダ探し”を終わらせたら、必ず1人が消えてしまう。
選ばれた者はこれを拒否することはできず、しかも探索中に“赤い人”に見つかると、執拗に追い回された末に殺されてしまう。そして、ルールの通り参加者全員が殺されるとカラダ探しが始まった日の朝に戻り、成功するまで何度も同じ日をループし続けることになるのだ。
前作では、真夜中に高校の校舎で目覚めた明日香たちが“赤い人”の存在やループし続ける状況に戸惑い、恐怖しながらも校内に隠されたカラダのパーツをすべて集めることに成功。しかし最後に、のちに“赤い人”となる少女惨殺事件について書かれた古い新聞記事の被害者が、幼い頃の明日香に変化していく様子が映しだされ…。
■遊園地を舞台に繰り広げられる新たな“カラダ探し”
『カラダ探し THE LAST NIGHT』は前作の3年後が舞台。修学旅行で遊園地にやって来た一ノ瀬陸人(櫻井海音)、早川岬(安斉星来)、田辺大和(鈴木福)、木下有紗(本田真凜)、鮫田航(吉田剛明)。帰路についたはずが、その日の真夜中12時になぜか遊園地で目覚めた5人は、噂話だと思っていたカラダ探しが実在し、自分たちが選ばれてしまったことに気づく。“赤い人”に殺されながらバラバラになったカラダを集める彼らの前に、前回参加者の高広が現れる。
遊園地に隠されたバラバラになったカラダを探し始める / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
本作では新たに、カラダ探しを終わらせたら、必ず1人が消えてしまう、という6つ目のルールが明らかとなる。この“1人”に選ばれたのが明日香だった。彼女との約束を果たし、カラダ探しの記憶を思い出した高広の前で姿を消してしまったのだ。さらに、明日香は8歳の頃にあの遊園地で殺害され、遺体がバラバラにされたと高広以外の人々に認識されていた。彼女をなんとか救いだしたい高広は、陸人たちと協力し、再びカラダ探しにその身を投じていく。
明日香が高広の前で姿を消してしまう / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
■「青春もあり、怖いがとてもおもしろかった」…前作未鑑賞でも楽しめるゲーム要素や青春感
新たなカラダ探しを描きながら、そもそもカラダ探しとはなんなのか?とそこに隠された謎にも迫る本作。シリーズならでのホラー描写やミステリー要素を楽しんだコメントが見られるなか、前作の鑑賞者からはキャストの続投、明日香と高広の“その後”が見られたことを喜ぶコメントが続々到着。
「高広がまたやってくれてうれしかった」(高2・男子)
「(前作からのカメオ出演や)明日香と高広の恋の行方が見られて最高でした!」(高1・女子)
「テンションが上がるBGMで盛り上げながらのカラダ探しに夢中になった」(高2・女子)
「前作キャストの続投が熱かった」(高2・男子)
「前作の恋愛の続きを見ることができておもしろかった」(高3・女子)
「1作目からの成長が見られてうれしかった」(高2・男子)
「出演者が豪華だった!!」(高2・女子)
3年もの間、明日香を探し続けた高広 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
一方、今回の試写会で初めて「カラダ探し」に触れたという人たちからも本作を絶賛する声が相次いでいる。“赤い人”に登場人物が次々と殺されていく描写は怖いと思いつつ、そのなかにある同じ日を何度も繰り返すゲーム的要素、高校生のリアルな青春模様にすっかりハマっていたようだ。
「“同じ日を繰り返す”という設定が怖さを引きだしていたと思う」(高2・女子)
「怖いシーンのなかにもはっちゃけたりするシーンがあった」(高2・女子)
「毎晩、みんな殺されているのに意外とケロッとしているところ」(高2・女子)
「怖さもあったが、青春もあり、とてもおもしろかった」(高2・男子)
「恋愛要素をうまく混ぜることでホラーが苦手な人にも見やすくしている」(高3・男子)
【写真を見る】新たなカラダ探しに参加することになった陸人、岬、大和、有紗、航の5人 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
■「心情と行動が合わないところがかわいかった」…今回の“カラダ探し”参加者の魅力は?
櫻井海音、安斉星来、鈴木福、本田真凜、吉田剛明らフレッシュな若手キャストが集結し、新たなカラダ探しに挑む高校生を熱演。彼らが演じたキャラクターに対する感想も紹介したい。
櫻井演じる陸人はオタク系男子で、スクールカースト最上位の“一軍女子”佐伯美玲(那須ほほみ)に片想いしつつも、自分みたいな人間が好かれるわけないと積極的になれずにいる。しかし、何度もループするという状況を使って美鈴にアプローチするなどどんどんポジティブな性格に。そんな姿が大勢に「イケメン」と言われ、「人柄や頑張っている感じが好き」(高2・女子)との感想も寄せられている。
櫻井海音演じる一ノ瀬陸人 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
安斉が演じるのは、陸人の幼なじみで空手部の副部長も務めるスポーツ万能な岬。“赤い人”にも蹴りを入れる勇姿が「かっこよかった!!」(高3・女子)と賞賛される一方、顔を合わせればケンカばかりしている陸人を見つめる視線は「心情と行動が合わないところがかわいかった」(高2・女子)など微笑ましく映っていたようだ。
安斉星来演じる早川岬 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
陸人の親友でお調子者の大和を鈴木が好演。同じカラダ探しの参加者である有紗のことが気になっており、「キャラが好き。有紗との駆け引きがおもしろかった」(高3・女子)、「怖い場面が多かったけど、おもしろいところも多くあった」(高2・女子)といった言葉どおり、本作のほっこりポイントにもなっていた。
鈴木福演じる田辺大和 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
その有紗を演じたのが本田。スクールカースト最上位の一軍女子で、いつもクラスの中心にいる。当初は大和を相手にしていなかったが、だんだんと心に変化が起きていくところに「エモい」(高2・女子)、「かわいかった」(高2・男子)と感じた人が多い。
本田真凜演じる木下有紗 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
吉田演じる航はコミュ障で他人と会話ができない陰キャ男子。いつもヘッドホンを装着して人を寄せ付けないようにしているが…?劇中では意外なシーンもあり、それが「一番いろいろな表情を見せてくれていた」(高2・女子)、「ロックな生き方がGood」(高2・男子)、「ロックでギャップがすごかった」(高2・男子)と強く印象に残っていたようだ。
吉田剛明演じる鮫田航 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
このほかにも、「みなさん濃いキャラクターで物語に味を出していた」(高2・女子)と5人全員を推す声、「3人の仲のいい感じや、岬の演技、大和のおもしろさ、陸人のかっこよさに惚れました」(高3・女子)と陸人、岬、大和の関係性が最高だったと振り返る人も。
■「高広の一途な恋心に思わずキュン!」…困難に打ち勝とうする明日香と高広
また、前作から続投した明日香役の橋本環奈、高広役の眞栄田郷敦を印象に残った登場人物に挙げる声も。「互いを信じ、助けるために一生懸命なところにドキドキして感動した」(高2・女子)、「前作を観ていなくても2人の関係性がよくわかった」(高2・女子)、「高広の愛がすごいと感じた」(高2・女子)、「高広の一途な恋心に思わずキュンとしました!」(高1・女子)などなど、離ればなれになっても互いを信じて困難に打ち勝とうとする姿が大勢の感動を誘っていた。
眞栄田郷敦演じる伊勢高広 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
■「テンポのいい音楽と日常シーンが最高!!」…極限状態における刹那的な青春!
身体能力がハンパじゃなく、常人離れした筋力を持つ“赤い人”を撃退し、逃げ続けるのは容易ではない。カラダ探しに取り組むうえで“死”は避けて通れないものであり、しかもそれが何度も訪れる。しかし、そんな極限状態のなかに放り込まれ、ある種の運命共同体のような形で育まれる友情や恋愛感情がどこか眩しくも映ってしまう。この“ホラー×青春”要素こそが、特に登場人物と同世代の若者に刺さったといえるだろう。それぞれの要素について満足度を聞いたところ、「とても楽しめた」「楽しめた」と回答した人の割合はホラーが95%、青春が92.5%と共に高スコアを記録した。
消える“一人”に選ばれてしまった明日香 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
全身が血で真っ赤という“赤い人”のビジュアルも強烈だが、それに猛スピードで追いかけられる状況は戦慄もの…。しかも、追いつかれたら最後、壁や地面に体を何度も叩きつけられ、手足、腹部、頭部を損壊されるなど血だまりの中で惨殺されてしまう。
「音の演出が多く、楽しめた」(高2・女子)
「グロ、びっくりに偏りすぎてなくてよかった」(高2・女子)
「赤い人がどこから出てくるのかわからなくて怖かった」(高2・男子)
「めっちゃビビりました」(高2・女子)
登場人物紹介でも言及したように、カラダ探しに参加する5人はオタク系、体育会系、学内ヒエラルキーのトップ、ぼっちと多様なキャラクターの持ち主。友人、幼なじみの陸人、岬、大和を除けば、おそらく普通の学校生活で交流することはなかっただろう。そんな5人+高広が協力してカラダ探しに取り組むなかで、時に自分を犠牲にして仲間に想いを託すようになるなど、かけがえのない絆で結ばれていく。
「テンポのいい音楽と日常シーンが最高でした〜!!」(高1・女子)
「仲間がいるって最高だなって思いました。私も残りの高校生活を楽しみます」(高2・女子)
「夜の遊園地いいね」(高2・女子)
「ホラー要素との(温度)差を感じ、より感情移入できた」(高2・女子)
毎晩のように“赤い人”に惨殺され続ける5人だが、昼間の遊園地でフードコートのテーブルを囲んだり、アトラクションで遊んだり、想いを寄せるあの子にアタックしたりと思い思いの日常を過ごしていく。この一連のシークエンスが軽快なBGMに乗せて映しだされることで、まるで刹那的な青春時代の淡さ、せつなさを観客にも追体験させているよう。そういった感覚は、「怖さとおもしろさと青春要素全部あってめちゃよかった」(高1・男子)との感想からも伝わるように、現在進行形で青春を駆け抜けている高校生たちも同様のようだ。
カラダ探しに取り組むうちに、大和を相手にしていなかった有紗の心に変化が… / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
■「新感覚の青春ホラーを見逃すな!」…友人同士、カップルでの鑑賞がオススメ!
1人では怖いお化け屋敷や肝試しも、友だちと一緒なら挑戦できる。ホラーと青春が同居し、アトラクション要素もある『カラダ探し THE LAST NIGHT』にはそれらと同一視できるところもあるようで、試写会参加者からも「怖いけどおもしろい」、「友だちにも絶対観てほしい!」と、デートやレジャー感覚で複数人での鑑賞をオススメしている。
「学生時代に観たら最高の映画」(高2・男子)
「青春ホラーを見逃すな!新感覚でクセになる!!」(高1・女子)
「神作品」(高2・男子)
「怖いけどちゃんと泣ける!」(高3・女子)
「予想を上回るほどおもしろい映画だった。原作を読んでいてもいなくても楽しめる映画だから何回も観てほしい」(高2・女子)
「キャストが豪華で、ホラー映画や恋愛映画、青春映画のいいとこ取り」(高2・女子)
カラダ探しに隠された謎にも迫る! / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
はたして、今回も“カラダ探し”を成功させることができるのか?そして、明日香と高広の運命はどうなってしまうのか?怖いけど楽しい、メリーゴーランドにゴーカート、ジェットコースターなど遊園地ならでの舞台装置も活かしたホラーアトラクションを劇場で体感してほしい。
構成・文/平尾嘉浩