米経済活動はこの数週間、大半の地区で「ごくわずかに成長したか、全く変わらず」だったと、連邦準備制度理事会(FRB)が最新の地区連銀経済報告(ベージュブック)で述べた。

  「12連銀地区の大半において、経済活動は前回報告からわずかに変化した、あるいは全く変化がなかった」とベージュブックは指摘。「個人消費は横ばいないし減少したとの指摘が、地区を越えて報告された。多くの世帯にとって、賃金が物価上昇ペースに追いついていないからだ」と説明した。

  物価は全ての地区で上昇し、10地区では「緩やかないし緩慢な」インフレ、2地区では「投入価格の強い伸び」が報告されたという。

  「ほぼ全ての地区で関税に関連した物価上昇が報告され、特に投入価格に対する関税の影響が著しいと報告する地区は多かった」という。

  関税の影響が経済に浸透するのに伴い、企業はコスト上昇負担を少なくとも部分的に値上げで補っている。ここ数カ月の雇用が顕著に減速していることがデータ修正で明らかになったため、米金融政策当局はインフレリスクと雇用市場への懸念の間でバランスを取ろうと努めている。

  ベージュブックは雇用について「11地区でほぼ変わらず、もしくは最終的に変化がなかった。1地区は緩やかな減少を報告した」と指摘した。

  今回のベージュブックはフィラデルフィア連銀が、8月25日以前に集めた情報に基づいてまとめた。12連銀地区それぞれで集められた事業環境報告やコメントがこれに含まれる。次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合は9月16ー17日に開かれる。

原題:Fed’s Beige Book Shows Little or No Growth Across Most of the US(抜粋)

(ベージュブックの内容を加えます)

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