タイは2026年から世界最大級のエレクトロニック・ダンス・ミュージック（ＥＤＭ）フェスティバル「トゥモローランド」を開催し、富裕層の誘致と観光依存型の経済強化を図る。
ソラウォン観光相は26日、５年間にわたってトゥモローランドを開催するにあたり、タイ政府が20億バーツ（約91億円）の予算を承認したと記者団に述べた。トゥモローランドは観光地パタヤ近郊のウィズダムバレーで開催される。
2023年にベルギーで開催されたＥＤＭフェスティバル「トゥモローランド」の様子
Photographer: Ksenia Kuleshova/Bloomberg
トゥモローランドは、毎年ベルギーのボームで開催され、200カ国余りから数十万人のファンが集まるＥＤＭの祭典。国際的な音楽イベントの象徴とされ、観光促進に貢献している。
政府関係者によると、トゥモローランドの経済効果は５年間で約120億バーツに上る。そのうち、チケット販売で52億バーツが見込まれている。ソラウォン氏によると、観客動員数は初年度で約５万人、５年間で約92万2500人を想定しているという。
タイがトゥモローランド誘致に動いたのは、最多だった中国人観光客が減少する中で外国人観光客による消費拡大を図るためだ。観光業はタイ経済の約12％を占めている。
タイの国家経済社会開発庁は先週、中国人観光客の減少を理由に、今年の外国人観光客数の見通しを従来の3700万から3300万人に下方修正した。公式データによると、年初来の外国人旅行者数は７％減の2140万人。
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原題：Thailand to Spend $62 Million to Host Tomorrowland Festival（抜粋）