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大阪に“音楽の夏”の始まりを告げる『GOOOOOON!』開催
かまってちゃん、水カン、ドミコら過去最多の7組が登場
大阪に“音楽の夏”の始まりを告げる『GOOOOOON!』開催
7月6日、初夏の大阪の風物詩的ライブイベント『GOOOOOON!』が大阪城音楽堂にて開催された。今回も過去の出演者に勝るとも劣らない輝く個性を持つアーティストが集結し、FM802「EVENING TAP」のDJ・浅井博章と田中乃絵が幕間をサポート。これまでで最多となる7組が見ごたえたっぷりのパフォーマンスを展開した。


気になる今年のトップバッターは、昨年5月に活動をスタートさせたばかりで、今回が初野外ライブだというBILLY BOO。最新曲の「ラプソディ」やダンサブルな新曲「Shake it!!」をはじめ、彼らのブラックミュージックのルーツを感じさせるナンバーは、開演早々に観客を心地よく揺らして華やかなムードももたらし、活動歴に反するその実力を十分に見せつけた。

そんな”快調のバトン”を受け取ったのはmoon dropで、”俺らがラブソングだけを歌うバンド・moon dropだ!”と浜口飛雄也(vo&g)が叫んだように、愛を描くナンバーは甘酸っぱい気分にしたり胸を締めつけたり。タオルを回させるアッパーなひと幕もありつつ、「寝ても覚めても」と「ヒメゴト」のバラード2連続では、大観衆が頷くようにして一心に耳を傾けていた。


暑さもピークとなる15:00前からは女性ボーカルが躍動する3つのステージへ。まずは関西弁の高速MCが愛嬌たっぷりで、前日の恐怖体験も披露して涼しくしてくれた地元・大阪出身のasmiが、ステージ上をこれでもかと跳ね回り、パワフル&キュートなアクトで魅了。途中、「破壊前夜のこと」ではセンチメンタルな一面も見せながら、”そういやさ”の掛け声も盛大な「ヨワネハキ」で元気いっぱいに全10曲を終えて全員をスマイルに。


すると次はチョーキューメイが、バイオリンの音色も存在感を示す4人ならではのサウンドを。音楽で広げるストーリーは曲ごとに表情を変え、ロックな瞬間もあれば時にポップに時にジャジーに。また『GOOOOOON!』の3日後に発表する新曲「Hey!Calling」ではワイパーも発生し、冒頭の麗(vo&g&vn)の予言”貴方をトリコにしに来ました!”を現実のものにしていった。


時刻は17:00に近づくも、まだまだ強い西日が照りつけるなか、水曜日のカンパネラはお楽しみ満載の全8曲。詩羽が客席から登場したのを皮切りに、みんなが一つになる”シャトーブリアン!”のコールや、「たまものまえ」のコンココンダンス、さらにダンサーも加わって盛り上げた。もちろんキラーチューン「エジソン」も投下して沸騰させたら「招き猫」では大きなネコの人形とともにネコポーズとネコダンス。老若男女、一人残らず夢中にしてくれた。

 そして夕暮れが訪れるころ、姿を現したのはドミコ。MCナシで疾走した怒涛の約35分間は全5曲とは思えないボリューム感で、美しい旋律もひずむ音像も体に刻むビートも。特に「幽霊みたいに」から新曲「青の波浪」へのラストスパートは途切れ目なく続いて、2人の演奏も徐々に迫力を増し、終演後の客席には”最後、何あれ? めっちゃかっこいい!”の声が。
そして夕暮れが訪れるころ、姿を現したのはドミコ。MCナシで疾走した怒涛の約35分間は全5曲とは思えないボリューム感で、美しい旋律もひずむ音像も体に刻むビートも。特に「幽霊みたいに」から新曲「青の波浪」へのラストスパートは途切れ目なく続いて、2人の演奏も徐々に迫力を増し、終演後の客席には”最後、何あれ? めっちゃかっこいい!”の声が。


その白熱に続く今年のトリは神聖かまってちゃんで、の子(vo&g)は肩の痛みを抑えての出演に。だが、の子が”(痛みは)関係ねーよ”と吠えれば、ファンは”Yeah!”のコール&レスポンスで大きく反応し、バンドは光も影も混ぜた彼ららしいサウンドで気持ちのいいカオスを生み出した。また白い月のもと迎えた最終ナンバー「夕暮れの鳥」はイノセントかつ壮大。野外の開放感を増幅させてイベントはついに締めくくられた。
真夏に近い暑さとなった一日だったが、7組がそれぞれの持ち味を発揮するライブで気温も忘れさせ、約7時間にわたり訪れた人を楽しませ続けた。大阪の森で新たなお気に入りの音楽を発見できる『GOOOOOON!』、来年の開催にも期待せずにはいられない。なお、今回の詳細なライブレポートはモバイルサイト「GREENS!」内「LIVE REPORT」にて公開中。ぜひチェックを。
Text by 服田昌子
Photo by キョートタナカ
(2025年8月27日更新)
