2025年8月10日

PCから投稿

鑑賞方法:TV地上波

総合:60点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )

 物語はアンデルセンの童話を基にした独自の内容で、原作とは異なり子供向けの幸せな内容になっている。映像技術は相変わらず質が高いし、音楽も良い。

 でも今回は人魚が黒人というのがどうにも固定観念が崩される。欧米の映画は白人優越主義があるという批判も多い中で、多様性を追求する動きがあるのはわかる。本作品は舞台を黒人が多く住むカリブ海にしているから筋が通っていそうだとも言える。
 しかしカリブ海に黒人が住み始めたのは16世紀以降に奴隷としてアフリカから連れてこられたからであって、もともと南北アメリカには黄色人種が住んでいた。それなのに人魚まで黒人になったとはやはりおかしい。人魚の世界でも人間界同様に黒人人魚を連れてきて混血が進んだのだろうか。
 これならば無理に黒人の人魚姫にしなくても、普通に欧州を舞台にして白人が主人公でいいのではないか。古い時代に黄色人種を白人が演じていた頃の欧米映画と同様の違和感を感じた。しかも設定の時代はカリブ海では黒人がまだただの奴隷だった頃の話である。人魚の童話に倫理観と歴史問題を持ち込んで複雑にする必要性を感じない。

Cape God

リトル・マーメイド

Write A Comment

Pin