ドラマ「ちはやふる-めぐり-」では家族の描き方も見どころとなっている
Photo By 提供写真
夏クールのドラマが熱く盛り上がる中、女優の當真あみが主演する日本テレビドラマ「ちはやふる―めぐり―」(水曜後10・00)が注目を集めている。大ヒット漫画「ちはやふる」を原作に3部作で製作され大ヒットした映画の10年後が舞台のオリジナルストーリーで、高校生が競技かるたに挑む姿を描いている。榊原真由子プロデューサーがドラマならではのポイントを明かした。
映画とドラマの違いについて「映画は約2時間、(映画館で)集中して見ていただける。ただ、ドラマは途中でチャンネル変えたり、他の作業しながらの視聴になる部分もある」と冷静に分析。「毎話、盛り上がるポイントを入れつつも、情報量を詰め込みすぎないで気軽に楽しめるテンポも意識しています」と話した。
1クール続くドラマだからこそ、競技以外で濃く描ける要素もある。それは家族の話だ。6日放送の第5話では、主人公(當真)と両親(内田有紀、要潤)のすれ違いや絆が軸だった。子供を思うからこそ勉強に集中して欲しいと願う両親が、子供の部活に熱中し自立する姿を見て、背中を押すことになる様子が描かれた。榊原氏は「10代の子を描く上で親の存在は外せないと思うんです」と口にした。そして「思春期の高校生と親との関わりに生まれる葛藤も丁寧に表現するので、親目線でも楽しめる要素もあると思います」と自信をのぞかせた。
そんな榊原氏にとって連ドラは特別な存在だ。「小、中、高と部活に打ち込んだわけでもなく、日々だるい感じでした(笑い)」と告白。その中で、「花より男子」「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」など作品名を挙げながら「週に1回訪れるドラマの時間が日々の原動力でした」。その経験があるからこそ「日々の生活が大変で辛かったりしても“週に1回、これを観てる間だけは忘れられる”みたいな作品を作らたら」という思いを強く抱いてドラマ制作に向き合っている。
今作はまさに高校生の青春物語。榊原氏は「もうまぶしいです。大人が忘れてる何かがそこにはあります」と心打たれている。「全世代に刺さる作品」と胸を張ってアピールし、「この作品が毎週、視聴者の楽しみであったり心の支えになっていたら、うれしいです」と願った。
○…同世代でも演技力が秀でていてキャスティングした當真、原菜乃華、齋藤を除き、他の高校生役はオーディションで選出した。重視したのは「対応力」で、現場での臨機応変さを必要としたという。オリジナルストーリーで、キャラクターもオリジナルになるからこそ、各キャストの特性も見ながら人物像を作り上げた。
○…映画シリーズに主演した広瀬すずを筆頭に、当時の若手キャストたちは今や売れっ子ばかり。榊原氏は今作からも出演者が大きく羽ばたくことを夢見ている。「トップランナーの子もいますが、まだ若手の原石の子も。10年後に再集結しようとして、“スケジュール合わせるの無理”ってうれしい悲鳴をあげられたら理想です」と思い描いた。
続きを表示