8月29日(金)から9月7日(日)まで開催される第21回大阪アジアン映画祭の全体ラインアップが決定。オープニング上映となる、1970年の大阪万博を背景にした『万博追跡』(2Kレストア版)主演のジュディ・オングの登壇も決定した。

作品ラインアップ概要

魅惑の台湾、香港映画再発見、GDH新作、アジアのクィア映画、大人気殺し屋シリーズ、ゾンビ映画まで、全66作品

2025大阪・関西万博の会期に合わせ、初めての夏開催となる第21回大阪アジアン映画祭。

今回ラインアップされた作品数は66作品(うち、世界初上映22作、海外初上映5作、アジア初上映3作、日本初上映22作)、上映作品の製作国・地域は、20の国と地域(ブータン、中国、フランス、香港、イタリア、インド、日本、カザフスタン、ラトビア、モンゴル、ミャンマー、ノルウェー、フィリピン、カタール、シンガポール、台湾、タイ、アメリカ、ベトナム)の作品が上映される。

●オープニング作品&クロージング作品

映画祭開催初日の8月29日(金)にABCホールにて行われるオープニング上映には、世界初上映となる1970年の大阪万博を背景に、華麗なミュージカル、アクションを融合させたスペクタクル・エンタテインメント映画『万博追跡』(2Kレストア版)主演ジュディ・オングが登壇。上映に先立ち行われるスペシャル・オープニングセレモニーでは、国内外から多数のゲストが登壇する。

『万博追跡』(2Kレストア版) 

クロージング作品はシンガポール発ドラァグクイーンと家族の再生を描いた映画『好い子』。

『好い子』<ジュディ・オング コメント>

55年前、大阪万博の会場で、私たちは目の前に広がる未来に心を踊らせました。
『万博追跡』は、私の台湾映画のデビュー作『小翠』の監督であるリャオ・シャンション監督の作品です。大阪万博を舞台にミュージカル、アクションを融合させた追跡劇。撮影時の興奮がいまも蘇ってきます。
大阪・関西万博が開催される2025年、再び『万博追跡』が上映されることをうれしく思います。時代を超えて、映画、音楽、芸術が持つ力を、多くの方と分かち合うことができればと願います。大阪アジアン映画祭で皆さまにお会いできることを楽しみにしています。

●グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞を競う「コンペティション部門」

映画祭の中核となる部門。ジャパンプレミア以上となる日本映画を含むアジア映画、およびアジアと深い関係を有する映画を上映。審査委員により、グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞等が選定される。

・疎外された中国の若者たちを大胆な色彩切り取った、衝撃的で生々しい青春映画『ワン・ガール・インフィニット』(アメリカ、シンガポール、ラトヴィア)

『ワン・ガール・インフィニット』

・自身が取り組んでいる論文と世界が交錯しはじめてしまう大学院生を描いた『世界日の出の時』(中国)

『世界日の出の時』

・不慮の事故で幼女を殺してしまった女子高生が直面する苦悩から、観客に静かに問いかけをしてくる『最後の夏』(中国)は、現代に生きる中国の若者を多角的に描いた作品

『最後の夏』

・第20回大阪アジアン映画祭のスペシャル・オープニング作品『愛の兵士』でカザフスタン映画の新時代到来を見せたファルハット・シャリポフ監督の新作『退避』は、ナチスによるソビエト連邦侵攻を静謐なモノクロ映像で描いた社会派映画。

『退避』

・リベンジポルノを題材に過去と現在を行き来しながら、ブータンの文化、慣習、色彩に満ちた世界を描いた『アイ、ザ・ソング』(ブータン、フランス、ノルウェー、イタリア)

『アイ、ザ・ソング』

・台湾映画『僕と幽霊が家族になった件』をリメイクした『紅い封筒』(タイ)は、“アジアのA24”と称されるタイのGDHが製作し、タイが誇るスーパースター、ビルキン&PPクリットを主演に迎えた話題作

『紅い封筒』

・日本を舞台に敬虔なチベット僧侶が戒律を裏切る禁断の感情を抱いてしまうモー・ズーイー、武田梨奈主演『シャンバラストーリー』(日本、アメリカ、インド)

『シャンバラストーリー』

・『おひとりさま族』でOAFF2022グランプリに輝いたホン・ソンウン監督による韓国発ゾンビ映画『寒いのが好き』(韓国)

『寒いのが好き』

人生の荒波を超えて幼なじみの深い愛を描いた『浅浅歳月』(香港)、事実婚カップルが直面する妊娠、キャリア、結婚を描いた『私たちの意外な勇気』(台湾)、予期せぬ妊娠で夢を現実に押し潰されそうになる体操選手の少女の葛藤を描いた『サンシャイン』(フィリピン)の全11作品が上映。

『サンシャイン』●特に注視しておきたい潮流、才能を厳選してピックアップ「特別注視部門」

・都会で生きる孤独なゲイの青年を描いたジュン・リー監督の最新作『クィアパノラマ』(香港、アメリカ)は、ベルリン国際映画祭2025パノラマ部門で上映された話題作

『クィアパノラマ』

・過酷な労働環境の中で、社会と向き合い闘うことに目覚める葛藤を丁寧に描いた『MA – 沈黙の叫び』(ミャンマー、韓国、シンガポール、フランス、ノルウェー、カタール)

『MA – 沈黙の叫び』

・浮気夫へ死をもって復讐をする妻の恐怖と狂気に満ちた復讐劇『トゥームウォッチャー』(タイ)のほか、短編作品を含め全12作品。

『トゥームウォッチャー』■特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>

国家電影及視聴文化中心(TFAI)によって復元された貴重な旧作5作品、活況を呈する台湾映画の“今”を感じることのできる最新作3作品、全8作品がラインアップ。ジュディ・オング主演スペクタクル・エンタテインメント映画『万博追跡』(2Kレストア版)はオープニング作品。

・台湾特撮映画の幕開けを飾った記念碑的作品『ドラゴン・スーパーマン』(レストア版)は、桑田次郎の漫画「まぼろし探偵」が原作の日台映画人による合作映画

『ドラゴン・スーパーマン』

・大学進学だけが人生なのか、既存の社会体制の中で葛藤する若者を鮮やかに映し出した『進学を拒絶した人生』(2Kレストア・ディレクターズカット版)

『進学を拒絶した人生』

・2世代に渡る壮絶な愛の輪舞から、社会問題を鋭く描いた『さようなら十七歳』(2Kレストア版)は、ジュディ・オングの主題歌も大ヒットした。

『さようなら十七歳』

・プレ台湾ニューシネマを代表する巨匠パイ・ジンルイ監督が、少女の混乱した心理状態を斬新なカメラワークと色彩表現で映し出した『寂寞十七歳』(レストア版)が、再びスクリーンに蘇る。

■特集企画<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>

多様な顔を見せる香港映画の現在を映し出す作品と名作クラシックを特集する。

・友情と恋愛の間で揺れ動く少女ふたりの夏を切り取った『レッド・キス』

『レッド・キス』

・スタンリー・クワン監督によるシスターフッド映画の名作『フルムーン・イン・ニューヨーク』(デジタル・リマスター版)

『フルムーン・イン・ニューヨーク』(デジタル・リマスター版)

・ツイ・ハーク監督が描く3人の男女の友情と愛をコメディタッチに描いた、珠玉のラブ・ストーリー『上海ブルース』(レストア版)など、香港映画の現在を映し出す作品と名作クラシック作品の全5作品。

『上海ブルース』(レストア版) アジアの華やかな話題作を紹介する「特別招待作品部門」

●『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾監督が放つ、京都最強のフリーの殺し屋・国岡昌幸の日常を追った人気シリーズ最新作『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』(日本)

●神戸女学院大学国際学部協賛上映
疎遠な家族が生と死を越えて絆を取り戻す感動作『晩秋』(インド)

●特別上映<VIPO Film Awardの成果>
海外の国際映画祭併設企画マーケットでVIPO(映像産業振興機構)が優秀な企画を表彰するVIPO Film Award。その最新の成果を紹介する本特別上映では、落ちぶれた映画編集マンが禁忌のフィルム編集を手掛けてしまう『ポストハウス』(フィリピン)

「第21回大阪アジアン映画祭(Osaka Asian Film Festival EXPO 2025 ー OAFF 2026)」は8月29日(金)~9月7日(日)まで10日間開催。
上映会場:ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館、大阪市中央公会堂

『進学を拒絶した人生』(2Kレストア・ディレクターズカット版) (C)1979 Hui Hong Motion Picture Co., Ltd. / (c) 2025 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved.

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