NHK連続テレビ小説『あんぱん』第83話に、ついに“漫画の神様”手嶌治虫(眞栄田郷敦)の名前が出てきた。彼の漫画を読んだスランプ中の嵩(北村匠海)が「俺は駄目だ~」と落ち込む場面が描かれた。

 これまでの朝ドラにも、印象的な漫画家のキャラクターが登場している。例えば、水木しげるの妻・武良布枝が著した自伝エッセイを原案とした『ゲゲゲの女房』(2010年度前期)に登場する村井茂(向井理)。もちろん水木しげるをモデルとしており、ふだんは優しく誠実な夫だが、漫画になると真剣。戦争で片腕をなくし右腕一本で漫画を描き続ける壮絶な表情は、観ていて恐怖すら感じるほどだった。

 なお、同作に出演するにあたり、向井は水木に会う機会があったそう。水木が亡くなった際の追悼コメントにて「その時に掛けていただいた言葉や表情は、今でも鮮明に覚えています。その作品の中では、私はしげるさんの背中を追いかけるのが精一杯でしたが、多くのものを感じ、影響を受けました」と語っている(※)。

 2017年度前期『ひよっこ』に登場した、漫画家志望の青年たちも印象的だった。坪内祐二(浅香航大)と新田啓輔(岡山天音)だ。ヒロインのみね子(有村架純)が住むことになったアパート「あかね荘」の住人で、藤子不二雄に憧れているという設定なのだが、実は2人のモデルとなっていたと思われるのが藤子不二雄だ。若い方は知らないかもしれないが、実は「藤子不二雄」はもともと2人組の漫画家で、1987年にコンビを解消。藤子不二雄Aと藤子・F・不二雄に分かれて活動した。加えて、富山県出身だという点も共通している。

竹内涼真、岡山天音、シシド・カフカ……『ひよっこ』“あかね荘”の手ごわい住人たち

この6月より新展開を迎えたNHK連続テレビ小説『ひよっこ』に、次々と新しいキャラクターたちが登場している。
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