公式サイトより

満天の星の下で

監督・脚本・製作 日向寺雅人
撮影 小倉翔平
音楽 佐藤リオ
出演 傳谷英里香、俵山峻、瀬戸利樹、アサヌマ理紗、財木琢磨、久保拓司、雪見みと、竹中直人

 

「現代社会とフラッシュモブをテーマにしたラブコメディ。恋人からのフラッシュモブで傷ついた女性が、同じ痛みを抱える青年に惹かれていく一方で、その恋人は彼女の心を取り戻そうと奮闘する」……「現代社会とフラッシュモブ」って何? なんでフラッシュモブがそんな重大事になってるわけ? なぜかこの映画の世界ではそういうことになっており、誰もがフラッシュモブに一家言あり、フラッシュモブにとりつかれた人たちが次々に登場するフラッシュモブ至上主義映画なのだ。

フラッシュモブというのはネットなどを通じて集まった匿名の人たちが一期一会でイベントをやることを指していたはずだが、ここではあらかじめ仕込まれていた無関係な一般人が合図で一斉に踊りだす仕込みを意味している。えらい範囲が狭いな~ で、これどうやらフラッシュモブなるもの、ある日欧米からの流行として持ち込まれたかと思うと、いつのまにかすたれてしまった。なんであんなものが流行したのか、電通の陰謀か? みたいな馬鹿話があって、それをそのまま映画にしてみたということらしい。思いつきだけで映画一本できてしまうというのがすごいが、なんせネタがないんで延々とコントみたいなギャグをやってる。いまどきのお笑いってやつだろうか? これがまあ辛くて……監督・脚本は俳優でもあるという日向寺雅人だが、その技能は意外な大物キャスティング以上にこの脚本で金を集めてしまうやり手ぶりに発揮されているようである。

 

 

 

 

同棲五年目のカップル愛美(傳谷英里香)と紀夫(俵山峻)。同棲記念日のディナーに誘われた愛美は、あるいは別れ話かとおそるおそる出かける。が、豈図らんやそれはプロポーズ。やった、しあわせ!と思った瞬間、店内の客が一斉に立ちあがり、いきなり流れだすジンギスカンの「ジンギスカン」に合わせて踊りだす! まさかのフラッシュモブか! フラッシュモブが三度の飯より嫌いな愛美は怒りに震えて店を飛びだしてしまう。

 

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