本書の内容

深宇宙の鮮明な画像を皮切りに目覚ましい成果をもたらしているジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡。その機能と成果を豊富で美しい画像とともに詳しく解説。

ハッブル宇宙望遠鏡に続く宇宙望遠鏡として運用開始されたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡。画期的な赤外線技術を使った深宇宙の驚くほど鮮明な最初の画像は2022年7月に公開された。それ以降、新たな発見に寄与しつづける次世代の宇宙望遠鏡のなりたちと仕組み、その成果であるより高解像度の画像やそこからわかることを豊富な図版で解説する。

目次

はじめに

01 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡
宇宙望遠鏡
虹の外側で
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の先輩たち
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の登場
赤外線望遠鏡という難物
宇宙で花開く
不安定なロケーション
赤外線宇宙天文台
宇宙望遠鏡の構造

02 宇宙のニューフロンティア
新しい技術とアプローチ
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の科学的目標
銀河の織りなす秩序
恒星の誕生
生命の起源
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の搭載機器
星空を描き出す

03 暗闇の奥から
身近な宇宙─太陽系の内と外(木星/土星/天王星、海王星)
系外惑星(LHS 475 b/WASP-80 b/HIP 65426 b/IC 348)
星雲(カリーナ星雲/タランチュラ星雲/かに星雲/創造の柱/オリオン大星雲/へびつかい座ロー分子雲領域)
恒星(カメレオンI 暗黒星雲/ハービッグ・ハロー天体46および47/ハービッグ・ハロー天体797/暗黒星雲L1527の原始星/WR 124/WR 140/南のリング星雲/カシオペヤ座A/環状星雲)
銀河(いて座C/NGC 346/SMACS 0723/車輪銀河/IC 1623/NGC 5584/ファントム銀河/ステファンの五つ子/NGC 6822/NGC 7469/NGC 7496/エイベル2744)

索引

本書のサンプル

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて①
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて②
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて③
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて④
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて⑤
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて⑥
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて⑦
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて⑧
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のすべて⑨

著者紹介

マギー・アデリン=ポコック 著
宇宙科学者、サイエンスコミュニケーター。幼少期から宇宙に興味を持ち13歳で初めて望遠鏡を作る。インペリアル・カレッジ・ロンドンで物理学を学び、光学で博士号を取得。ジェミニ南望遠鏡の分光器を開発するプロジェクトマネージャーを担当し、その後もジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のサブシステムなど、望遠鏡機器の開発に携わる。サイエンス・イノベーション・リミテッド社のマネージング・ディレクターとして広く宇宙の魅力を伝える活動をしている。英国レスター大学の学長を務め、科学コミュニケーションに関して多数の賞を受賞。2014年からBBCの宇宙科学番組「ザ・スカイ・アット・ナイト」の司会を担当している。宇宙についての著書が多数あり、本書が初の日本語訳となる。

定木大介 訳
翻訳業。早稲田大学法学部中退。訳書にクライブ・ギフォード『身近すぎて気づかない、偉大な発明図鑑』、サイ・モンゴメリー『神秘なるオクトパスの世界』、マシュー・L・トンプキンス『トリックといかさま図鑑 奇術・心霊・超能力・錯誤の歴史』(日経ナショナル ジオグラフィック)、クリスティ・ゴールデン『ウォークラフト』(SBクリエイティブ)、スサンナ・コッティカ、ルカ・パパレッリ『世界の馬 伝統と文化』(緑書房)、ジョン・ウィッティントン『暗殺から読む世界史』(東京堂出版)ほか多数。

平松正顕 日本語版監修
1980年、岡山県生まれ。博士(理学)。自然科学研究機構国立天文台天文情報センター講師/周波数資源保護室長/産業連携室長。総合研究大学院大学講師。専門は電波天文学、科学コミュニケーション。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了後、台湾中央研究院天文及天文物理研究所博士研究員を経て2011年3月より国立天文台に勤務し、アルマ望遠鏡の広報を担う。現在は周波数資源保護室で良好な天文学観測環境を守る業務を行っている。著書に『宇宙はどのような姿をしているのか』(ベレ出版)。

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