2025/06/06 18:00

OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol.328 2025年春期アニメのスゴイ音楽たち

OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)

試聴しながら読む

今年の4月からスタートした今期アニメが、どの作品も徐々にクライマックスを迎えようとしている。と、同時にその主題歌・挿入歌も徐々に音源配信が揃いつつあるので、今回はそれについての話。

やはり今期の注目覇権アニメといえば、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』である。劇場先行版の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』の時点で大きくざわついていた今作だが、ストーリーが進むごとに「これは、いったい何を見せられているんだ…⁉︎ ワンクールで終わるのか…。」と思わされている。そして、「GQuuuuuuX」は楽曲がすごく良い。オープニングの米津玄師 “Plazma”、エンディングの星街すいせい “もうどうなってもいいや” のパワーもさることながら、照井順政が手がけた劇伴も最高。なかでも一番好きなのは、第5話挿入歌のみきまりあが歌う “水槽の街から”。このウィスパー・ヴォイスの透明感たるや。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』のウィスパー・ヴォイスでいえば、最新回で登場したララァ・スンを演じる羊宮妃那がすごい。MyGO!!!!!のボーカリスト・高松 燈としても大活躍なわけだけれども、今期の「〈小市民〉シリーズ」第2期の小佐内ゆき役がとにかくすごい。いま人間を惑わすミステリアスな役を担当したら、本当にピカイチな役者だと思う。そんな「〈小市民〉シリーズ」第2期は、オープニングのヨルシカ “火星人” のギターがすごい。ヨルシカのギターは、『葬送のフリーレン』の “晴る” のイントロを聴いたときに衝撃を受けたのだけど、独特のタイム感とフレーズの妙がとにかく心地が良い。

で、僕がそんな心地良さと対極にあると思っているのが『アポカリプスホテル』のオープニングaikoの “skirt” である。とにかく不協和音が鳴り、ヴォーカルもあえて外しているようにしているような不穏なサウンドを、aikoという稀代のシンガーの持つポップさで包み込むという、衝撃的なバランスで成り立っているのだ。『アポカリプスホテル』という作品は、人類がいなくなり、文明が崩壊した地球で元気に営業するロボットたちの日常を描いているのだけど、まさにそれを音楽で表現している、とんでもない曲である。

そして、僕が今期一番好きなのは『ロックは淑女の嗜みでして』。生粋のお嬢様が集う女学園に通う生徒たちが、バッチバチのロック・バンドとして活動する姿描いた作品なのだけれども、劇中曲の選曲がすごい。第1話LITEの “Ghost Dance”、第3話mudy on the 昨晩の “YOUTH”、第7話Sawagi “fuss uppers”と、それとなく下北沢のライブハウスの匂いがするバンドたちの楽曲が劇中で演奏されているのである。しかも、それらの楽曲をモーションキャプチャーも含め、演奏しているのは、BAND-MAIDのメンバーだという。ストーリーも、とにかく熱量が高くて最高。見ているとライブに行きたくなるアニメだ。

なお、OTOTOYでは「2025年春期アニメ 主題歌 まとめ」としてまとめ記事を掲載中。こちらも併せてチェックを。

2025年春期アニメ 主題歌 まとめ

Write A Comment

Pin