アニメーション映画『ルパン三世 カリオストロの城』が、6月27日の日本テレビ系『金曜ロードショー』でノーカット放送されることが決定した。
2Dアニメーションとして約30年ぶりの完全新作となる劇場版『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が6月27日に公開されることを記念して放送される『ルパン三世 カリオストロの城』は、宮﨑駿の長編映画初監督作品。
ルパンと次元は、カジノから大金を盗み出すものの、全て偽札だったことに気づき、その出どころを辿るため、カリオストロ公国へと向かう。その道すがら、謎の男たちに追われていた少女クラリスを救い出すが、わずかな隙に奪われてしまう。クラリスの残した山羊の指輪を手に、ルパンたちは要塞のようなカリオストロの城へ潜入していく。
宮﨑監督によると、物語の発想の源となったのは、モーリス・ルブランによる『アルセーヌ・ルパン』シリーズの1編『緑の目の令嬢』。監督が中学生時代に何度も読み返したお気に入りの1冊であり、ルブランによる『怪盗アルセーヌ・ルパン』シリーズには『カリオストロ伯爵夫人』という作品が存在する。本作のヒロインの“クラリス”も、この作品に登場する女性の名前が由来。小説では、若き日のルパンの恋人になる絶世の美女として描かれていた。
また、江戸川乱歩の『幽霊塔』という小説も、宮﨑監督に影響を与えた。アメリカ人作家が書いた小説『灰色の女』を黒岩涙香が翻案し、その後、乱歩が日本を舞台にリライトしたものが、宮﨑監督が読んでいた乱歩版『幽霊塔』であったと言われている。『幽霊塔』の舞台は、時計塔がある古い屋敷であり、宮﨑監督はその時計塔を題材にいつか物語を作りたいと思っていたという。
なお、『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』では、地図に載っていない謎の島を舞台に、莫大な財宝を巡って史上最悪の敵と対峙する様子が描かれ、全ての「ルパン三世」につながる物語だという。主題歌はB’zによる書き下ろし新曲。今回の放送の後半には、『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』に関する特別映像もオンエアされる。
■放送情報
『ルパン三世 カリオストロの城』
日本テレビ系『金曜ロードショー』にて、6月27日(金)21:00~23:09放送
※15分拡大 ※ノーカット放送
原作:モンキー・パンチ
監督・脚本:宮﨑駿
音楽:大野雄二
声の出演:山田康雄、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、納谷悟朗
原作:モンキー・パンチ ©TMS