随意契約の備蓄米が消費者のもとに早く届くためにはコメの精米作業がカギを握ると指摘されています。

備蓄米は国が委託する民間の保管倉庫に「玄米」で保管されているため、多くの場合、流通の過程で精米され、消費者に届きます。

生産者から集荷業者、そして卸売業者へとコメが流れる通常の流通では、主に卸売業者が精米作業を担います。

一方、今回の随意契約による備蓄米の売り渡しでは保管倉庫から直接、小売業者にコメが引き渡されます。

小売業者は精米設備を持たないケースが多く備蓄米をどこで精米するかが課題になっています。

契約を結んだ事業者のうち、大手生活用品メーカーの「アイリスオーヤマ」は申請したグループ会社の宮城県内の工場で精米を行うことにしています。

「楽天グループ」は取り引きの実績がある全国の複数の卸売業者に精米を委託することにしていて、1つの業者に負担が集中しないよう作業を分散させながら対応しているとしています。

流通大手の「イオン」もふだんから取り引きがある各地の卸売会社に精米を委託していてなるべく早く店頭に届けられるよう対応を急いでいるとしています。

小泉大臣は28日、コメの卸売業者でつくる団体に備蓄米の流通への協力を求めた上で「卸売業者は精米の能力を持っているのでフル稼働でお願いしたい」と話していました。

ただ精米工場の運営会社でつくる業界団体によりますと、通常、コメの精米は小売業者の希望に応じて行っているため、年間を通じて工場が稼働しているということです。

通常のコメに加えて、これまでに放出された備蓄米を精米している業者もあるということで、随意契約による備蓄米の精米にどれほどの業者が応じられるか懸念があるとしています。

小泉大臣は27日の会見の中で「酒造組合の一部などから『精米工場が空いている』という申し出が来ている。今後、契約した小売業者から『精米できるところはないか』という問い合わせもくると思うのでマッチングしていきたい」と述べています。

一方、30日から新たに売り渡しの対象となったコメの販売店は自前の精米施設がある店が多いことから備蓄米をスムーズに引き渡すことができれば早期の販売につながるという見方もあります。

このほか、精米の手間を省くため、玄米のまま販売することを検討している小売業者や、こうした動きが今後広がる可能性があるとして消費者向けにスマートフォンの地図アプリでコイン精米機がある場所を検索できる機能を公開した企業も出ています。

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