NHK連続テレビ小説の第112作『あんぱん』へ出演している山寺宏一。過去には『半分、青い。』(2018年度前期)、『なつぞら』(2019年度前期)、『おかえりモネ』(2021年度前期)にも出演しており、もはや「朝ドラ常連」と言ってもいいだろう。そもそも声優として活躍する山寺が、どうしてこうも朝ドラに呼ばれるようになったのだろうか。
「ここには自由があるんだ」
東京で刺激的な日々を送る嵩(北村匠海)から届いた手紙に書いてあることはどれも、のぶ(今田美桜)に…
『あんぱん』は、国民的アニメ『それいけ!アンパンマン』の生みの親である漫画家・やなせたかし(本名:柳瀬嵩)と、その妻の小松暢夫妻の半生がモデルの物語。戦前、戦中、戦後の時代を生き抜き、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』を生み出すまでの愛と勇気の物語を描いている。
その中で山寺が演じるのは、嵩(北村匠海)が通う芸術学校の教師・座間晴斗役。実際にやなせの恩師をモデルにしたキャラクターで、「嵩にとって生き方、人生の考え方の基本を教えてくれた恩師」ということだ(※)。
思い返すと、山寺は朝ドラでずっと主人公やメインキャラクターの人生に何らかの影響を与える役柄を演じている。
『半分、青い。』は役名もない医師役だったが、続く『なつぞら』で演じた活動弁士・豊富遊声は、主人公のなつ(広瀬すず)が初めて制作に加わったアニメーション『白蛇伝』に登場する僧侶の法海と、青年・許仙の2役を同じシーンで演じ分けるというキャラクター。声によって動画に命が吹き込まれる様を目の当たりにし、なつは感激。クリエイターとしてのモチベーションも上がり、動画試験に臨む熱量も高まっていた。
主人公・百音(清原果耶)が故郷の亀島へと帰り、新章「気仙沼編」へと突入した『おかえりモネ』(NHK総合)。百音は地域に根ざした気…
『おかえりモネ』では、気仙沼市役所の名物課長・遠藤克敏役を熱演。コミュニティーFMで天気予報を放送することになった主人公の永浦百音(清原果耶)だが、「天気予報ばかりではなく、もっと楽しい話題も」というクレームが入ってしまう。そんな中、週末開催されるお祭りを告知したいと地元商店街の店主と子供たちがやって来る。機転を利かせた遠藤が生放送に飛び入り参加し、市民の声を生で届けたのだった。これが、百音が市民を思っての天気予報を伝えようとするきっかけの出来事となる。
WACOCA: People, Life, Style.