家族、ってなんでしょうね。
家の族、すなわち、群れて、特定の場所に縛られるひとたち。なんだかこわい。
家族を題材にしたミステリーにもホラーにも名作が多いのは、きっとみんな心のどこかで「なんだかこわい」と思っているからなんじゃないでしょうか。うっすらとした恐怖と、問答無用の慕わしさが同居する空間で、謎は熟成し、動機は着々と臨界点を迎える。
いよいよ事件だ、となっても、完全に割り切れる答えがあるとは限らない。
解決のその先に、さらにこわいことが待っているのかもしれない。
――そういうのって、なんというか、人間だなあ、と思いませんか?
ひとがひとである限り、家族の謎はこよなくおそろしく、不謹慎にも面白い。
そんな、愉しい毒に満ちたエンタメの第一人者、中山七里さんの新刊刊行に寄せて、負けないくらい不穏で面白い家族ミステリたちを集めました。
あ、なんか今日家に帰りたくないかも……。
どの家族にも、秘密がある―― 胸騒ぐファミリーミステリー7選
中山七里『棘の家』(角川文庫)
家族全員、容疑者。人間の裏の顔を描く家族ミステリ。
しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。
加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。
そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。
追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322410000623/
雫井脩介『望み』(角川文庫)
息子は殺人犯か被害者か――。究極の一気読みミステリ。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321901000155/
横溝正史『犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5』(角川文庫)
血の系譜をめぐる悲劇、日本の推理小説史上の不朽の名作!!
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/199999130405/
伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫)
最強の殺し屋は――恐妻家。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321903000419/
浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』(KADOKAWA)
〈家族の嘘〉が暴かれる時、本当の人生が始まる。どんでん返し家族ミステリ
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322309001298/
鈴木悦夫『幸せな家族 そしてその頃はやった唄』(中公文庫)
「これからつぶやくひとふしは とても悲しい物語……」
刊行以来、全国各地の少年少女に衝撃を与えてきた伝説のジュヴナイル・ミステリ長篇、奇跡の復刊。
(中央公論新社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.chuko.co.jp/bunko/2023/09/207418.html
永嶋恵美『檜垣澤家の炎上』(新潮文庫)
『細雪』×『華麗なる一族』×ミステリ! 女系が統治する富豪一族で起きた殺人事件。
(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/105451/
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