達成のお礼とネクストゴールについて(2025.1.9追記)
皆様の力強いご支援により、目標金額を達成することができました! 本当にありがとうございます!
現時点で59名の方々にご支援をいただいております。感謝申し上げます。
地元のチームで地元の本を作るこの出版プロジェクトを、私たちだけでなく、地域をあげて盛り上げていきたい、そんな思いも込めてクラウドファンディングにチャレンジしてきました。こうして多くの皆様にご支援をいただいていることに対して嬉しく思うと同時に、身が引き締まる思いです。
ただ、『地元人』(創刊号:兵庫加東)を完成させて、出版流通に乗せ、全国の皆様に届けるためには約300万円の資金がどうしても必要です。加えて、多くの方々に関わっていただきたいと思い設定したご氏名掲載プランもまだまだ道半ばです。
そこで、ネクストゴールを150万円に設定し、次なる目標を目指すことにしました。
新たにご支援をいただいた金額に関しても、スタブロブックス株式会社が出版するローカル・マガジン『地元人』(創刊号:兵庫加東)にかかる出版費用に充てさせていただきます。
仮にネクストゴールの金額を達成できなかった場合も、自己資金をもとに本プロジェクトを実施いたします。最後まで、どうぞこのプロジェクトを見守っていただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
ご挨拶
はじめまして。兵庫県加東市という人口4万人の小さなまちで、ひとり出版社スタブロブックスを営んでいる高橋武男と申します。

自宅兼事務所の前で
2020年4月21日に地元の加東市でスタブロブックス株式会社を設立し、地域に根ざした出版活動を続けてきました。
設立以来、テーマのひとつにしてきたのは、「地方の魅力と可能性を追求した本づくり」です。
私の地元の加東市は豊かな自然と歴史・文化に彩られた住みよいまちで、先人が築いた土地に全国的にも名高い特産物が実る地域です。この地を舞台にさまざまな分野でチャレンジしているプレーヤーもたくさんいます。

秋になると酒米の王様・山田錦の稲穂が黄金に輝き始める
ですが、そうした地元の魅力が地域内外の人たちに十分に知られていないのが実情です。そんな地元を「本」というかたちに編み、全国に届けたいと常々考えてきました。
設立4年目となる今年、ついにその思いをかたちにするプロジェクトを立ち上げました。
その名も 地域刊『地元人 -JimotoJine-』。
創刊号は、一冊丸ごと加東をテーマにした特集号です。この創刊号を皮切りに、「地域刊」というローカルマガジンの出版モデルをつくり上げ、全国各地に『地元人』シリーズを広げていきます。
そのために、皆さまのお力添えが必要です。ぜひこのプロジェクトにご賛同とご協力をいただければ嬉しいです。最後までお読みいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
このプロジェクトで何をしたいのか?
① 地域刊『地元人』の創刊号(兵庫加東)を完成させ、全国に届ける
一冊の商業出版本を制作し、全国の書店に届けるためには相応の資金が必要です。地元の人たちの思いを乗せた創刊号を完成させ、全国に届けるために、皆さんのお力を貸していただきたいのです。
②地元のチームで地元の本を作るプロジェクトを応援してほしい
このローカルマガジンは「兵庫加東」で終わりではありません。地元のチームで地元の本を作るジモトブックス・プロジェクト(後述)として今後、全国の地域で展開していきます。そして『地元人』を通じて全国の地域と地域、地域と人をつないでいきます。「私の地元でもこんな本づくりがしたい!」「あの地域を描けば面白そう!」そうやってこのプロジェクトを盛り上げていただきたいのです。
どんなローカルマガジンなのか
地元の本をつくると決めてから、ずっと考えてきたのが、地域をどう編集するのか――です。
加東市の魅力とはいったい何なのか?
地域内の人だけでなく、全国の読者を惹きつけられるだけの、地元の本当の良さとは何なのか?
地域が誇る歴史や特産品、観光資源の情報をそのまま伝えるだけでも、一部の読者には楽しんでもらえるかもしれません。しかし、それでは観光パンフレットと変わらず、その土地の本質的な価値を全国の読者に伝えきることはできないと考えます。
では、どうすればいいのか?
地域の主体は「人」です。だからこそ、このプロジェクトでは、その地域らしさを、「人」を軸に描くローカルマガジンをめざしたいと考えました。

地元の加東市で活躍するアーティストの竹内紘三氏
地元で生きる人たちの営みから見えてくる血の通ったストーリーを地元主体で掘り起こし、なぜこの土地なのかという彼らの思いや生き様、価値観を通して地域の魅力を浮き彫りにする。
観光パンフからでは決して見えてこない、地元人の実像と物語にこそ、地域の本質的な価値が隠されていると思うのです。

山田錦の最高の生産環境「特A地区」で活動する株式会社藤原の農業チーム
このプロジェクトがめざすローカルマガジンとは、単に情報を提供するだけでなく、地域の人びとの生の声を届け、共感を呼ぶストーリーで読者と地域をつなぐ架け橋になることです。
「地元の人」を通して、その「地域」に光をあて、地域と地域、地域と人をつなぐローカルマガジン、それが『地元人』です。
地元で本づくりチームを結成し、チームで地元の価値を再発見して編む
では、誰がその本づくりを担うのか?
発起人の私、スタブロブックス高橋はライターとして20年以上のキャリアがあり、大手旅行雑誌の執筆も数多く手がけてきました。
メディアから派遣された制作陣として地域に入り、数時間だけ取材して一冊に編んでいく。それでも旅行雑誌に必要な「情報」は十分得られますが、その背景にある地元人の営み、つまりこのプロジェクトでいちばん大切にしている「地域の本質的な価値」を伝えきることはできないと、旅行雑誌の制作に関わりながら問題意識を抱いてきました。
そんな経験をもとに、今回のプロジェクトでチャレンジすること。
それは、地元で本づくりチームを立ち上げ、そのチームが主体となって地元の価値を掘り起こし、一冊の本に仕上げることです。
地域のうわべだけをなぞる情報主体の本づくりではなく、地元の地べたを這いまわりながら、地域に深く根ざした地元人主体の創刊号をつくります。

地元をめぐるツアー第1弾にて
チームの主要メンバーは、
・「地域の生き字引的存在の元小学校教師」
・「地元行政に携わる市役所職員」
・「地域の文化事業を牽引する文化会館職員」
・「地方創生を学ぶ社高校生活科学科5名」
・「SNSを活用して加東市を発信する住職」
・「結婚を機に加東市に移住した女性アーティスト」
・「外から加東市の良さを見つめる市内大学附属図書館職員」
・「スタブロブックス高橋」です。
2023年以降、このメンバーを軸にミーティングや加東市の土地歩きツアーを重ね、地元の魅力と可能性を再発見する活動に力を入れてきました。
いよいよ、その成果を一冊のローカルマガジンに結実させる段階にきています。

地元をめぐるツアー第2弾にて
なお、このプロジェクトでは、次世代の視点や感性を取り込むために、地方創生について学ぶ地元の社高等学校生活科学科の5名の生徒たちが制作に関わってくれています。
地域の未来を担うのは、この地域で生まれ育った彼らです。
高校卒業後に地域を離れるにしても、残るにしても、高校生たちが地域について今、何を考え、どうしたいと思っているのか、その本音を収録することは、ローカルマガジンとしての在るべき姿、役割であると考えます。

社高校生活科学科地方創生班の5名が今回の本づくりプロジェクトでの学びをもとに、「地方創生☆政策アイデアコンテスト2024」において、本を通じて地元のシビックプライドを醸成する素晴らしいプレゼンをしてくれました。
テーマは「加東の誇りを、本と心に。」地方審査を見事勝ち抜き、「近畿経済産業局長」を受賞。1475の応募の中から18チームのファイナリストに選ばれ、近畿ブロックの中学・高校の代表として、2024年12月7日に中央合同庁舎第8号館で開催された最終審査会に挑み、2つの協賛企業賞を受賞。地方での本づくりの新たな可能性を拓いてくれました。
『地元人』のご紹介 —
①その地域らしさを、「人」を軸に描く
『地元人』のコンテンツをつくりにあたり、制作メンバーの皆さんと1年以上をかけて打ち合わせや議論を重ねてきました。
そこでたどり着いたのは、人だけでなく、土地や歴史だけでもない、先人の築いた財産を受け継いだ現世代がどのような思いでこの地で活動しているのか?

私たちは「今」を生きているのですが、いまこの瞬間にこの地が成り立ったわけではもちろんありません。先人のつくってきた遺産の上に私たちは生きています。
過去、現在、未来——この地元で生きた人・生きる人の営みを地続きにたどりながら、「人」を通じてこの地域を描いていく、そんなローカルマガジンをめざしてきました。

『地元人』のご紹介 —
②従来のローカルマガジンの概念を覆す「熱量」
加えて、本書で大切にしてきたのが「熱量」です。
この地で生きた人・生きる人の生き様、その熱量をそのまま誌面にしていく。ページを開いた瞬間、この地で活動している人たちの躍動や息遣いが感じられる本づくりを大切にしてきました。
以下に、本書の目次とページデザインの一部を掲載します。
その熱量、その生き様の一端をご覧ください。
*
*


*
冒頭メッセージ「かさぶたを剥がせ」
「内側からの熱量を感じない」そんな地元の高校生たちの静かな叫びから始まった冒頭メッセージ。



「地元エッセイ」(児童文学作家・日向理恵子)
地元ゆかりの人気児童文学作家による、地域への偽りなき思いを綴った地元エッセイ。

「この地元にこの人あり」(アーティスト・竹内紘三)
発起人のスタブロブックス高橋と竹内氏は同い年の幼馴染。だからこそ描けるアーティストの人生。

「地域を編む」とはどういうことか
こんな前代未聞のローカルマガジンプロジェクトをなぜ立ち上げたのか。そのすべて。

地元を見つめ直す。地元を誇り直す
地元の人たちと一緒に本づくりをしたら、いったいどんな媒体ができ上るのだろう――。
プロジェクト発起人の私がこの本づくりを思い描き、初めて公につぶやいたのが、今から4年近く前のこのポストでした。
田舎の出版社として、地方発本づくりの在り方を考えています。固まってきたのは、地方で付加価値を生み、地元に利益を還元する本づくり。その具現化として、地元の人を巻き込み一緒に本づくりをする「ジモトブックス」を考えつきました。忘れないために書いておきます。#ジモトブックス#加東市 pic.twitter.com/0uDat4Ypj4
— スタブロブックス (@stablobooks) May 15, 2021
さらにその半年後の2021年12月15日、地方でのクリエイティブワークの在り方を考える自社編著本『ローカルクリエーター』を上梓し、この本の中でも出版計画のひとつとしてジモトブックス『地元人』の構想について触れています。
この『ローカルクリエーター』の発売から3年を経たいま、ジモトブックス構想を具体的に動かし、地元のチームで地元の本をつくる活動を続けてきて感じたこと。
それは、地元の本を自分たちで編む行為とは、「地元を見つめ直し、地元を誇り直す」ことに他ならないということです。
「こんな田舎、何もない」
そのように感じていた私自身が、いまや地元を語りたくて仕方がなくなっています。『地元人』の本づくりには、そんな力があるのです。
一冊の本を編む――このプロセスを地元の人たちで結成したチームで主体的におこなうことで、地域の魅力と可能性を再認識・再発見する。そしてジモトブックス・シリーズとして全国の書店に展開することで、利益・人を地元に引き込み、地域をブランディングする。地域のシビックプライドを醸成する。
地元のチームで地元の本をつくる出版プロジェクト『地元人』。創刊号は兵庫加東ですが、特定の地域を超え、全国各地で活動する皆さん一人ひとりが、ご自身の地元やいま居る地域を見つめ直し、その地を誇り直すきっかけになるようなローカルマガジンになれば嬉しいです。
書名 :地域刊『地元人』 創刊号 兵庫加東
発行所:スタブロブックス
仕様 :A5判並製本208頁想定
発売 :2025年2月中旬予定(全国発売)

ジモトブックス・プロジェクト参加地域募集!
『地元人』は「地域刊」を銘打っています。地域刊とは、地域ごとに持ち回りで出版していく本プロジェクト独自のしくみです。
まず創刊号の本づくりを加東市のチームでおこなうことで、地元主体の制作ノウハウを蓄積し体系化します。
その後、加東市のチーム(=本部)から他の地域に制作ノウハウを提供することで、各地で特色ある『地元人』シリーズが誕生していく、いわばローカルマガジン版の「フランチャイズシステム」のようなイメージです。
このローカルマガジンのフランチャイズシステムを「ジモトブックス・プロジェクト」と総称し、加東市から全国の他の地域に発展させていきます。
このジモトブックス・プロジェクトに参加していただける「地域」もこのクラウドファンディングで募集いたします。

『地元人』を制作し、全国の書店に流通させるためには、「取材・執筆」「写真」「デザイン」「編集」「校正」「印刷」「営業」「販促」などに対して約300万円の資金が必要となります。クラウドファンディングで集めた資金は、そのうち本づくりにかかわる制作資金の一部に充てさせていただきます。
今後のスケジュール
2024年12月16日:プロジェクトスタート
2025年1月16日:プロジェクト終了
2025年2月中旬:全国発売
応援メッセージ

社高等学校生活科学科地方創生班のみなさん
加東市唯一の高等学校、兵庫県立社高等学校で地方創生について学んでいます。私たちは加東市の魅力を発信するためにバスツアーをはじめとした地域活性活動に取り組んでいます。この『地元人』には、地元の魅力をテーマに私たち一人ひとりが書いたエッセイも掲載しています。どうぞお楽しみに!
※掲載している名称および画像の掲載許諾を得ており、未成年者については保護者より掲載の許諾を得ています。

WACOCA: People, Life, Style.