近頃様子のおかしい和也を心配する遥香。今は自分のことで精一杯の本庄はそこまで気が回らず、珍しく遥香は「それでも父親なの!?」と声を荒げる。
翌朝、和也と一緒に駅まで歩く本庄。ほとんど会話もないが、久しぶりに父親らしいことをしたと上機嫌で出社すると、そこには最も会いたくない人物、幼い頃に家族を捨てて出て行った父親の省吾の姿があった。本庄は乱暴に追い返す。
例の真山の遺書は、看護師の井上沙織が捏造したものだった。本庄にかかった容疑を晴らして欲しければ、娘の親権を勝ち取ることが条件だと言う沙織。取引きに応じる本庄だが、その弁護は親子の気持ちなどまるで無視した身勝手なものだった。
ある夜、久しぶりに家族と外食を約束した日に限って、本庄はふと道に迷ってしまう──。

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