ADHD(注意欠陥多動性障害)は、幼少期から続く不注意・多動・衝動性が特徴的な発達障害です。特性を改善する薬が使用可能となっており、特性の改善を望める場合があります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)について、主な症状や治療法など全体像につき、精神科医が約5分で説明しています。(アニメーションありの改善版です)
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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↓↓内容の詳細は下記になります。

(1)はじめに:ADHDとは
今回は、ADHD・注意欠陥多動性障害についてまとめていきます。よろしくお願いします。まずADHDとはということですけれども、生まれながらに不注意・多動・衝動性などの特徴があり、これが続く発達障害です。あくまで子どもの頃からずっと続いているというのが、診断においても非常に大事です。

(2)ADHDの3つの代表的な症状
ADHDの症状ですけれども、主にこの3つがあります。(まずは)不注意、ミスが多い・集中が続かないなど、2つ目が多動・衝動性動きすぎてしまったり、気分の波が出たりします。3つ目が2次障害、ストレスなどによる落ち込みなどの2次的な症状です。

(3)ADHDの症状①不注意
まず不注意ですけれども、集中が続かず、すぐ逸れてしまう。その結果、ミスが増えたり、先送りにしてしまったり、片付けなどをまとめることが難しくなったりします。具体的には、今の例のほか、時間を守れない・話を聞けない、などの症状が出る場合もあります。

(4)ADHDの症状②多動・衝動性
2つ目が多動・衝動性です。子どもの方だと動き回ってしまうということが非常に目立つんですけれども、大人になるとこういうことは減ってくる。ただ、頭はいろいろなことに興味がいってしまったり、注意が逸れてしまったりということが出てきます。あと、衝動ということに関しては、いわゆる衝動買いということもありますし、ストレスに対しての敏感さ・気分の波、という形で出る方がいらっしゃいます。具体的には、今の例のほか、待てない・ちょっかいを出してしまう。こういった症状が出る方も中にはいらっしゃいます。

(5)ADHDの症状③二次障害
3つ目の症状が2次障害です。これはADHDそのものというよりは、ストレスなどによっての2次的な不調です。具体的には落ち込み、対人不安、ひきこもりなどが出ることがあります。この2次障害は環境などで大きく変わってきますので、治療していく上では非常に大事なポイントになります。

(6)ADHD対策の3本柱
ADHD対策の3本柱です。1つ目が生活面の工夫、弱点をカバーしながら特性の強みを生かしていきます。2つ目がくすりの治療。ADHDに対しての薬、もしくは2次障害に対しての薬を使うことがあります。3つ目が福祉制度の活用。特性を理解しながら、サポートを受けて適応を図っていく方法です。

(7)ADHDの対策①生活の工夫
1つ目の生活面の工夫ですけれども、これは診断を受けた方、もしくはグレー層の方でも非常に大事になってきます。弱点をカバーして強みを生かしていきます。弱点のカバーとしては、メモやリマインダーなどを使っての不注意の対策。もう一つが衝動に対して一歩引いて冷静に考えるという習慣づけ。もう一つが集中がそれたら戻す。これはシンプルですけれども、これを繰り返し練習することです。これらで弱点をカバーした上で強みを生かしていきます。不注意というのは、幅広い興味のアンテナ。多動性は行動力。こういったふうに強みに変えていくことが目標になってきます。

(8)ADHDの対策②くすりの治療
薬の治療ですけれども、これは診断を受けた方が対応になります。ADHDの診断を受けたかたに関しては、ADHD治療薬を検討します。アトモキセチン・グアンファシン、この2種類を主に検討していきます。ここで大事なのがあくまで特性を軽くするということなので、全く0にはなりません。なので生活の工夫は一緒にやっていただくことが大事です。相性がまたありますので、相性が合う場合に継続を続けていくことを検討していきます。もう一つの薬が2次障害の薬です。2次障害として落ち込み、対人不安が出たときに、例えば抗うつ薬であったり、不眠があれば睡眠薬であったりを補助的に使うことがあります。

(9)ADHDの対策③福祉制度の活用
3つ目が福祉制度の活用です。診断を受けた方が適応になります。生活の工夫・薬の治療を行っても、なかなか仕事を続けることなどが難しい場合にこういった福祉制度を考えます。1つ目としては障害者雇用。これは身体の障害以外(でも)、ADHDも適応になります。特性への合理的配慮を受けて、サポートを受けながら適応を目指していきます。2つ目が就労移行支援です。これは最大2年、週3回なり5回なり、通所しまして、リハビリをしながら合うところを探していくものになります。これはかなり密度濃く介入を受けることができますので、いわゆる「大人の療育」的な面、特性を見ていって、自分で改善を図っていくということにとっては非常にいいものだと思っております。そして、自分の特性を知りながら、どんなものが合っているかというのを探して仕事につなげていきます。

今回はADHDについてまとめてまいりました。

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1 Comment

  1. 多動とか注意欠陥とかの症状は思い当たらないですが、忘れ物が多い、人と上手に喋れないとかは単なる性格でしょうか?
    あと過眠がひどくて(12時間とかそれ以上必要)生活にかなりの支障を来している場合どうなりますか?
    コンサータで眠気が良くなるというのを見ました。
    ADHDの検査するべきでしょうか?
    その結果で正常と言われたらコンサータは出せませんよね

    過眠に対する薬がないようで困ってます
    とにかく眠気が強くて
    ナルコレプシーなどではありません

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