那覇空港で空港の制限区域に侵入した男が航空機に乗り込んで現行犯逮捕されました。那覇空港事務所は保安上の問題だとして再発防止に取り組む考えを示しました。
▽高良琉海子記者
「こちらが突き破られたフェンスです。すぐ奥には整備中の飛行機も確認できます」
午後6時過ぎ軽貨物車が那覇空港の施錠されていたフェンスを突き破って制限区域に侵入し、運転していた男が駐機していた航空機に乗り込みました。
男は空港関係者に取り押さえられ建造物侵入の現行犯で逮捕されました。
逮捕されたのは自称・配達業の大城玲央(38)で、警察の調べに対し「金がないが飛行機に乗りたかった」などと供述しています。
事件が起きた現場は那覇空港の貨物ターミナルに近いエリアで、フェンスの数十メートル先には航空機が駐機しています。
危機管理に詳しい専門家は重大な事態につながらないよう警備を強化すべきと指摘します。
▽日本大学危機管理学部非常勤講師・河本志朗さん
「(2004年に)同じように羽田空港で車でフェンスを突き破って侵入したという事件があったんですけど、国土交通省としてその教訓が活かされていたのかどうかというのがポイント。(今回の入口から)侵入することはないだろうと考えていたと思われる。警備を強化する、あるいはフェンスの強度を高めて何か起こる侵入しようとする人がいるんだということを前提にして考える」
那覇空港事務所は「保安上の問題と認識していて事件の経緯を詳細に検証し再発防止に努める」とコメントしています。