特集「Future of Health:生きることの未来」のカバーストーリー出演を快諾してくれたアオイヤマダとの打ち合わせ時、あるリクエストが飛び出した。花道家/アーティストの上野雄次に「生けられたい!」と。
スタジオに持ち込まれた無数の草木は、上野の手でひとつの樹になり、力強い生命の気配が空間に満ちていく。咲き誇るように生けられていく花と、呼応するパフォーマンス。その余韻のなかで生まれたふたりの対話。
アオイヤマダ(以下、A) WIREDから身体や健康の未来を問う企画の提案をいただいたとき、このテーマについて自分の言葉だけで語るのは少し怖いと思ったんです。でも、ちょうど出演舞台の関係で読んでいた世阿弥の『風姿花伝』に、能の美を花に例えながら、その時々で変化し続けることこそが真の花だとか、老いの花の魅力について書いてあるのを見て、日常的に花と向き合う上野さんとなら、何か話せる気がしました。
上野雄次(以下、U) ぼくはぼくで、ダンスやパフォーマンスをよく観に行きますよ。花の勉強になるから。植物も、アオイちゃんのダンスみたいに重力に鮮やかに抗っているんです。でも抗うだけじゃなく、少し落ちていくような動きもあって。そこに悲しさや美しさを感じる。
A さっきも、花が散るときは下へ、見えない何かの流れに身を委ねているような感覚がありました。
U 花と同じで、踊っているときのアオイちゃんは、過ぎた時間に執着しないですよね。本来、ぼくらはそう生きるべきじゃないですか。花も一度切れば元には戻らない。だから執着しても意味がなくて、とにかく爽やかに前進するしかない。
A 腑に落ちます。普段は過去を振り返って反省しているけど、踊っているときはそうじゃないから気持ちがいい。自分のできる技術を繰り返したり相手の望みを考え過ぎたりすると、いいパフォーマンスにならないんです。誰かのために揺れるんじゃなく、風が吹いたから揺れる。植物のそういう姿がよくて、落ち込んだときは、ひたすら散歩して花や木を見ていたことを思い出しました。


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