2026年3月23日、米投資会社バークシャー・ハサウェイと東京海上ホールディングス(8766)は資本業務提携を発表しました。バークシャー・ハサウェイは東京海上HD株の2.49%(18億米ドル)を取得します。同社はすでに日本の大手商社5社の株式をそれぞれ10%前後保有しているため、日本株投資をさらに進めるうえで商社以外に対象を広げるのは自然な流れです。
(出所)大量保有報告書、ブルームバーグより野村證券市場戦略リサーチ部作成
同社の商社・損保株の保有額は合計8兆円で、日本株全体の0.6%強を保有していると試算されます。以下は、あくまで公開情報に基づく整理ですが、米国株に偏った投資家が分散強化の観点から日本株にシフトする際の一例として、示唆を与えると考えられます。
バークシャー・ハサウェイの株式ポートフォリオ(3,300億米ドル前後)の85%強は米国株ですが、日本株は全体の14.3%を占めます。足元では、日本株のウエイトが高まっているとみられます。
(出所)ブルームバーグより野村證券市場戦略リサーチ部作成
米国株を含む投資先の特徴は、時価総額が大きく、PBR(株価純資産倍率)はS&P500の中央値より低い一方、ROE(自己資本利益率)はS&P500の中央値並みで、ボラティリティー(変動率)もさほど高くない点です。こうした傾向は従来から大きく変わっていません。こうした属性を満たす日本企業のスクリーニングでは、従来から東京海上HDも候補に入っていました。直近のスクリーニングでも、東京海上HDを含む生損保のほか、住宅、不動産、自動車、銀行、証券、リース、運輸、通信の各業種から複数社が該当します。
(注)対象は時価総額1兆円以上のTOPIX500構成企業。(1)時価総額9兆円以上、(2)実績PBR2.2倍以下、(3)予想PER16.2倍以下、(4)予想配当利回り2.75%以上、(5)予想ROE13.5%以上、(6)過去1年で自社株買い取得発表、(7)ボラティリティ(過去1年)28.5%以下という7条件中5つ以上を満たす企業。予想PER、予想ROEはQUICKコンセンサス(東洋経済予想で補完)、予想配当利回りは日経予想。そのほかは実績ベース。2026年4月8日時点。
(出所)QUICK、東洋経済新報社、日本経済新聞社より野村證券市場戦略リサーチ部作成
なお、「日経モート株指数(愛称:もしバフェ)」は、バフェット氏的な視点を取り入れているとうたっています。時価総額(1,000億円以上)、売上高(セクター上位)、PER(株価収益率)を利益成長率で割って算出するPEGレシオ(2倍未満)、営業CF(キャッシュフロー)マージン(セクター上位)などを基準としていますが、金融を対象外としているため、東京海上HDは入っていませんでした。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
日本株ウィークリー – 4/8の急騰で「ハイリスク・ハイリターン」は一旦終わりか(2026年4月9日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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