妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
慣れないリクルートスーツに身を包み、緊張した面持ちで出社する新入社員を見かける季節が巡ってきた。この時期、当事者である新人はもちろんだが、彼らを受け入れる教育係や管理職にも独特の緊張が走る。
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厚生労働省の調べによると就職後3年以内の離職率は、令和4年3月に卒業した新規大学卒就職者の33.8%にのぼるという。
「すでに『退職代行』への問い合わせが殺到しているというニュースも出ていましたね。求人票と現実の乖離に戸惑う新人の気持ちも分かりますし、法を逸脱した労働条件やハラスメントから身を守るために即座に離れるのは、自己防衛として正しい判断です。しかし一方で、単に『自分に合わない』『仕事がつまらない』といった安易な理由での早期離職が、キャリア形成において正しいとは言い切れない面もあります」
そう指摘するのは、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏だ。 働くことで対価を得ることは、決して容易ではない。最初から完璧に仕事をこなせる人間など稀であり、日々の試練や失敗の連続を乗り越えることは、ある意味で成長への真っ当なプロセスと言える。
今回、取材に応じた河本輝さん(仮名・45歳)は、この安易な判断の裏に「親の過剰な介入」があるのではないかと語る。輝さんは、この春も戦々恐々とした日々を過ごしている。昨年入社してきたAくんとの間に起きた「ある事件」が、今も脳裏を離れないからだ。
「実は、入社前から不穏な空気は漂っていたんです。内定を出した後、何度か親御さんから直接会社に連絡が入りました」
—入社式のライブ配信はありますか?
—保護者の同席は可能でしょうか?
「うちはそれほど規模の大きな会社ではありませんから、配信も同席も予定していません。その旨を丁寧にお断りすると、二言目には信じられない質問が飛び出しました」
—では、式の写真撮影はありますか? 後で親が買えますよね?欲しい!
「『学校の行事じゃないんだぞ!』と言いたい気持ちをグッと抑え、こちらも用意はございませんと答えるしかありませんでした。とんでもない親がいるものだと思っていましたが、やはり『蛙の子は蛙』だったんです……」
輝さんの嫌な予感は的中した。配属されたAくんは、入社からわずか1週間ほどで10分、15分といった「小刻みな遅刻」を繰り返すようになったという。 「その都度注意をすると、1週間ほどは定時に来るのですが、喉元を過ぎればまた繰り返す。本当に困り果てていました」
業を煮やした輝さんはある日、歩み寄りのつもりで改善策を提案した。
—まずは5分前に着くように意識してみるのはどうかな?
—……僕は、始業前には1分たりとも行きたくありません。
「あくまで遅刻をしないための『心がけ』として話したのですが、全く伝わらない。改善しようとする意欲も感じられず、指導するたびに言葉が空回りしていく感覚でした」
ところが、この一言が思いもよらない事態を招く。後日、輝さんの元にかかってきた一本の電話。受話器の向こうにいたのは、Aくんの母親だった。
「まさか、日常的な業務指導に対して親から抗議の電話が来るとは思いもしませんでした。実際、最近の若手の多くは真面目で優秀です。でも、ごく稀にいるんですよ、手に負えない“モンスター”が。この電話をきっかけに、私は会社上層部からAくんへの指導を事実上禁じられました。その直後、彼が放った言葉に、私はただ絶句するしかありませんでした」
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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】矢口頼子 PHOTO:Getty Images【出典】厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します
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