クライアントや取引先、同僚との絆を深める会食は、ビジネスパーソンにとって重要なミッション。働き方が多様化する今の時代、夜より軽やかに集まれる「お礼ランチ」はいかがでしょうか。会食の目的やメンバーの好みに寄り添ったお店を選び、喜んでもらえたなら大成功。グルメジャーナリストの東龍さんが毎回テーマに合わせた、とっておきのお店をガイドします。1回目は、新年度から一緒に働くメンバーとの仲を深められるレストランをフィーチャー。
真新しいスーツに身を包んだ新入社員たちとすれ違うこの季節は、ビジネスの現場でも多くの「新しい出会い」が生まれるタイミングです。人事異動はもちろん、部署を横断した新しいプロジェクトチームが立ち上がることも多いのではないでしょうか。
まだお互いの顔も性格もよく知らないメンバー同士が集まったとき、最初のキックオフをどこで行うかは、その後のチームの風通しを左右するとても大切なミッションになります。夜にしっかり歓迎会を開くのも悪くありませんが、今の時代によりフィットするのは、もっと軽やかでスマートなランチタイムの活用です。
キックオフランチで店選びする際の基準となるのは、静寂ではなく活気です。
シーンと静まり返った高級店のダイニングでは、初対面の緊張感がかえって高まってしまい、会話の糸口を見つけるのも一苦労。それよりも、適度なざわめきがあり、ポジティブなエネルギーに満ちた空間が最適です。もちろん、午後の仕事に向けて士気が高まるようなおいしいお料理も欠かせません。新しいチームの船出を優しく後押ししてくれる、そんなレストランを紹介します。
キックオフランチの舞台としておすすめしたいのが、丸の内テラスの9〜10階にあるブラッスリー「THE UPPER(アッパー)」(東京・千代田)です。
丸の内という日本屈指のビジネス街の中心にありながら、店内に一歩足を踏み入れれば、そこには見事なまでの開放感と、都会的で明るい活気に満ちています。天井がとても高く、自然光がたっぷりと降り注ぐ空間は、これから新しいことを始めようとするチームをポジティブにしてくれる力があります。
ブラッスリー特有の喧騒(けんそう)も心地よいです。スタッフがキビキビと立ち働く音、あちこちのテーブルから聞こえてくる楽しげな笑い声。適度なざわめきが緊張感をほぐし、初対面のメンバー同士でも変にかしこまることなく、自然体で言葉を交わすことができます。天気が良ければ、都会のビル群を見渡すテラス席でのランチも気持ちがいいです。東京という都市のダイナミズムを感じながら一緒に食事を楽しめば、プロジェクトへのモチベーションも自然と高まります。
シェフの工藤伸矢さんは、フランスでの修業経験もある料理人。本場の味をチームで共有できるのも、忘れられないキックオフとなります。
