妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
ー喉乾いてないので。
5人で入店したのに、オーダーしたのはたった2人。飯島恵子さん(仮名・25歳)がアルバイトをしているカフェで出会った光景は、大人としての常識を欠くものだったと言います。
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厚生労働省が実施した「職場のハラスメントに関する実態調査(令和5年度)」によると、過去3年間に顧客等からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)を経験した割合が高い業種は、生活関連サービス業・娯楽業が16.6%、次いで卸売業・小売業、宿泊業・飲食業がともに16.0%と続いています。顧客と接する頻度が高い職種ほど、迷惑行為に遭遇するリスクが顕著に高まっているのが実態です。
こうした状況について、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は次のように指摘します。
「ルールを守る意思のない客に対し、現場スタッフが個人で対応することには限界があります。カスタマーハラスメントは個人の資質の問題ではなく、店舗や企業が毅然とした姿勢を示すことでスタッフを守るべき組織課題です。ルール違反を曖昧に許容してしまうことは、同様の行為を助長させるリスクがあることも忘れてはなりません」
恵子さんは、大学院に通いながら都内のカフェでアルバイトをしています。セルフサービス形式でコーヒーや軽食を提供するその店で、日々さまざまな客と接してきました。
「以前、持ち込みのお弁当を広げた男性客を女性スタッフが注意した際、ドスの利いた声で威圧され、そのスタッフがショックで辞めてしまったことがありました。カスハラの恐ろしさを身近に感じましたね」
そんな折、60代前後と思われる男女5人組が来店したといいます。
「身なりは整っていて、一見すると品のあるグループに見えました」と恵子さんは振り返ります。
ところが、席を確保した5人のうち、カウンターの列に並んだのは2人だけでした。購入したのはコーヒー2杯のみ。残る3人は何も注文しないまま、当然のような顔で座り続けていたのです。
恵子さんは先輩スタッフに相談したうえで、席まで出向き、一人一品以上の注文をお願いする「ワンオーダー制」である旨を丁寧に伝えました。しかし、返ってきたのは驚くほど冷ややかな言葉でした。
「喉が乾いていないからいらない。お腹も空いていないし」
涼しい顔でそう告げる客に対し、恵子さんが「お一人につき何か一品ご注文いただくのが当店のルールとなっております」と重ねてお願いすると、彼らは突如として態度を豹変させたといいます。
「しつこい! と逆ギレされてしまって……」
平塚氏はこう話します。 「これは単なるマナー違反を超えた、典型的なカスタマーハラスメントです。自分に都合よくルールを解釈し、正当な要求に従わない。こうした客への対応を現場の若手スタッフに委ねるのではなく、組織として毅然と対処する体制を整えることが急務です」
その後、応援に入った男性スタッフが再度注意に向かうと、5人組はさらに耳を疑うような反論を口にしたのです。
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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】山本康裕 PHOTO:Getty Images 【出典】厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」
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