たとえば性や政治、戦争。子どもと話すことをついつい「あと回し」にしがちな話題こそ、実は今のうちに親子で話しておきたいことばかり。その理由や話し方のヒントを、学習塾「花まる学習会」代表の高濱正伸さんに聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids 2025年冬号」(朝日新聞出版)からお届けします。
■ 大人が本音を話すことで子どもの心が動きだす
毎日、子どもとたくさん会話をしているつもりでも、学校や習い事、友達や遊びなど、実はその話題は限定的ではありませんか?
学習塾「花まる学習会」代表の高濱正伸さんは、性やジェンダー、政治や戦争といった、学校の勉強とは異なり「正解がないこと」について「親子で対話することを大いにおすすめします」と話します。
「こういった話題に話しにくさを感じてしまうのは、毎日忙しいことと、大人に『正解がないから自信がない』という気持ちがあるからかもしれません。でも、大切なのは教えることではなく『私はこう思う』という親の本音を明かすことなのです。この対話が『ママやパパが本音を話してくれた』と、子どもの心にとても響くんですね」
■子どもはすぐに大人と同じ土俵で話せるようになる
明確な答えのない話題について、子どもなりの考えや意見を持っているもの。
「子どもは、すぐに大人と同じ土俵で話せるようになりますよ」
ちなみに、3年生くらいまでは、人からほめられるような「お手本」的な意見を言いがちな時期だそう。
「これを経て、11歳くらいからは客観的に物事が見え始めるようになります。すると、親が自分の意見を話すことで『ああ、ママやパパはそういうふうに思っているんだ』と、親の考えを理解できるようになる。これは、子育ての第2期が訪れた宣言にもなるのです」
子どもはつねに「大人の本音」が知りたいもの。
「『こうあるべき』はわかったから、ママやパパはどうなの?ということです。この対話を重ねて、子どもたちが自分自身の『軸』を持てるようになるのです」
(取材・文/AERA with Kids編集部)
○高濱正伸/花まる学習会代表。NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長、武蔵野美術大学客員教授、環太平洋大学(IPU)客員教授などさまざまな肩書をもつ。保護者向けの講演会も精力的に行い、オンラインも含めると年間10万人が参加。『AERA with Kids』で「もっと花まるTALK」連載中。
AERA with Kids編集部
