経済学者の成田悠輔さんを兄に持ち、自身も起業家として幅広く活躍している成田修造さん。中学受験を経験し、現在3人のお子さんを子育て中の成田さんですが、昨今、過熱している中学受験には、大きな疑問を抱いていると言います。今後、どんな教育が必要とされるのか、お話を聞きました。※後編<成田修造「将来、大学入試で一般受験がなくなる可能性は高い」 “通信制高校サポート校”を設立した理由を語る学びとは>に続く

小学校時代は、「遊び」や「体験」から学ぶべき

――成田さんがSNSやメディアなどで「中学受験はどうでもいい」といった趣旨の発言をされており、たびたび議論を呼んでいます。その真意について教えてください。

 そもそも、最近の中学受験は、9歳、10歳くらいから塾通いを始めますよね。場合によってはもっと早くから塾に通う子もいます。しかし、そのくらいの年齢の子が、自分から中学受験をしたいと望んで決めることがあるでしょうか? 多くの場合、親御さんが受験をさせるよう導いているはずです。親が子どもを誘導して勉強させて、なんとかして“良い学校”に入れようとすることに果たして教育的な意味はあるのか? と僕はそこに問いを投げかけたいんです。

 もちろん、全員に「中学受験をする意味はない」と言っているのではありません。「勉強が好きでしかたない」子がやるのは、本人がやりたいことなのでいいと思っています。

――では成田さんが思う、「小学生のうちにやっておくべき学び」とはどんなことでしょうか。

 さまざまな育児書や論文に目を通したり、教育関係者の話を聞いたりしますが、8歳から12歳ごろは、好奇心や自主的な学びが育まれる時期と言われています。遊びを通して、子ども自身が自由に好きなことや興味があることを見つけ、できるだけ多くの刺激を得ることが大切なはず。

 子どもでいられる大切な期間を、受験勉強だけに費やし、学歴や偏差値で測られる世界にのみこまれていくことが本当に良いことなのか。自分は疑問に思いますね。

――高学年になっても勉強をしないと不安になる、という親御さんも多いようです。

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玉居子泰子

『AERA』『日経DUAL』『婦人公論』等の雑誌に執筆。2022年『子どもから話したくなる「かぞくかいぎ」の秘密』(白夜書房)を出版。教育、育児、家族をテーマに取材・執筆を続ける。

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