国民民主党はこれまで、ガソリン暫定税率の廃止をホップ、「103万円の壁」の178万円への引き上げをステップとして、着実に政策実現の実績を積み重ねてきました。
国民民主党だからこそ提案できる次なる「ジャンプ」。それが、従来から提案されてきたものの、一向に実現できない「給付付き税額控除」を、今すぐ実現可能な形に進化させた政策パッケージ、「社会保険料還付付き住民税控除」です。
いわゆる「給付付き税額控除」は、マイナンバーによる正確な資産把握という高いハードルを乗り越えること(インフラ整備)が必要であり、2012年税制抜本改革法に「具体化に向けた検討を行う」と明記したにもかかわらず、15年近く、まったく議論が進んでいません。
こうした中で、国民民主党の新しい提案は、「既存の社会保険料データ」と「住民税の仕組み」を活用することで、そうした壁を突破する、「もっと手取りを増やす」ための、現実的なアプローチなのです。
2.制度の全体像:3つの所得層をシームレスに支援する
「社会保険料還付付き住民税控除」は、低所得層、中間層、高所得層それぞれの特徴を踏まえ、「もっと手取りを増やす」ための支援を、シームレスに最適化しています。
【低所得層・中間層】
社会保険料を上限とした「還付」
所得税や住民税が課税されない、あるいは少ない層に対しては、「自身が支払った社会保険料」を上限として還付(給付)を行います。
「働いている(社会保険料を払っている)」ことを条件とすることで、資産を持ちながら働いていない富裕な高齢者などを自動的に除き、現役の働く世代を集中的に支援するのです。
もちろん、「免除」でなく「還付」という形をとることによって、「保険料を納めた記録」をしっかり残し、将来の年金受給権を守ります。
【低所得層・中間層・高所得層】
住民税の「控除拡大(減税)」
既に実現が決まった所得税(国税)の基礎控除178万円への引き上げに加え、住民税(地方税)の基礎控除等も同様に178万円まで引き上げます。
ここで重要なのは、「なぜ所得税ではなく住民税なのか」です。
日本の所得税は「累進性(稼ぐほど税率が高くなる)」が強いため、控除を一律に増やすと高所得層への減税額が大きく膨らみ、財源の壁にぶつかってしまいます。
一方、住民税は税率が一律10%とフラットであるため、控除を拡大しても特定の層だけが極端に有利になることがありません。この「住民税」に着目することで、公平感を保ちながら、広く現役世代に恩恵を届けることができるのです。
【高所得層】
所得税の「所得制限撤廃」
所得税の基礎控除178万円への引き上げ自体についても、二つの壁(年収665万円、850万円)が残っていますので、その撤廃に引き続き取り組みます。
所得税の人的控除のあり方について抜本的な見直しを行うことにより、働き控え(壁)の原因となっているペナルティをなくし、働けば働くほど報われる税制にします。
3.新制度の意義:3つの工夫により「古い制度の壁」を乗り越える
「社会保険料還付付き住民税控除」は、3つの工夫により、従来の「給付付き税額控除」が抱えていた問題を乗り越え、「もっと手取りを増やす」ための支援を実現します。
①「資産把握」の壁を「社会保険料」で突破
従来の議論では、「資産を把握しないと、裕福な高齢者にバラまいてしまう」という懸念が制度導入の障害となっていました。
国民民主党案は、「社会保険料を払っている=現役で働いている」という事実をフィルターとして使うことで、複雑な資産把握システムなしに、「働く低所得者」をピンポイントで支援することを可能にしました。
②「控除」と「給付」の隙間を埋める
税金の控除だけでは、税金を払っていない人は救えません。かといって一律給付はバラマキになります。
この案は、税額控除で引ききれない分を「社会保険料の還付」という形の給付に切り替えることで、税と社会保障の隙間に落ちる人をなくします。
③「働き控え」の原因(社会保険の壁)を解消
パート等の「働き控え」の主因は、税金ではなく、手取りが減ってしまう「社会保険料」の負担です。
この制度では、働いて社会保険料を払えば払うほど、還付(給付)の余地が広がるため、「106万円の壁」「130万円の壁」を気にせず働くインセンティブが生まれます。
4.財源について:赤字国債に頼らない「現実解」
「手取りが増えるのは嬉しいが、財源はどうするのか」という懸念もあるでしょう。
この制度の財源は、安易に赤字国債に頼るものではありません。
インフレに伴う税収増、社会保障サービスの徹底したDX化、合理的な医療制度改革、「国保逃れ」等の是正による公正な保険料の確実な徴収、そして何より、「年収の壁」等による働き控えが解消されることによる経済成長等を通じ、将来の負担を増やすことなく現役世代を支えます。
5.おわりに
「できない理由(インフラ不備)」を言い訳にして政策実現を先延ばしするのではなく、「あるもの(社会保険料データ)」を使って現役世代の手取りを今すぐ増やす。
それが、「社会保険料還付付き住民税控除」(国民民主党版の給付付き税額控除)なのです。
国民民主党が提唱する「社会保険料還付付き住民税控除」 - もっと「手取りを増やす」ための現実的アプローチ -
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— 足立康史 国民民主党 参議院議員 (@adachiyasushi) February 4, 2026
連載 #西田亮介の週刊時評
公開を半日遅らせてもらって、総選挙の政策の新しい話題でさくっとまとめさせてもらいました。どうでしょう?
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— 西田亮介/Ryosuke Nishida (@Ryosuke_Nishida) February 6, 2026
