妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
東京・神奈川の中学入試が2026年2月1日に解禁日を迎えた。受験シーズンの本格的な到来とともに、子どもの将来を案じる親たちの悩みも最高潮に達している。長引く物価高騰の中、決して安くない教育費の負担を重く感じている家庭も少なくないはずだ。
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首都圏中学模試センターが発表した2025年の首都圏私立・国立中学校の受験者総数〈推定〉は過去3番目の52,300名になったという。中学受験者数は依然として高い水準の推移を維持している。少子化が進むなかでの数字からしても「我が子により良い教育環境を」と願う親の熱意は衰えていないということだろう。
「受験のなかでも中学受験は、より親の意思も反映されやすく、いわば家族全体の一大プロジェクトです。子どもはもちろん、支える親もまた、想像を絶するプレッシャーを抱えています」
こう話すのは、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏だ。この「中学受験」をめぐって、ある母親が試験直前に息子へかけた言葉について語ってくれた。
落合希さん(仮名・50歳)には、今春に高校を卒業する息子がいる。
「息子は小学2年生から塾に通い始めました。本人の強い意思で選んだ道でしたが、多額の費用と膨大な時間を費やし、親子で必死に駆け抜けた日々は、今ではかけがえのない思い出です」
しかし、道のりは険しかった。志望校の偏差値は、なかなか届かなかったという。
「最後の模試までE判定とD判定を行き来していました。合格が厳しいことは、数字が残酷なまでに示していました」
さらに、追い打ちをかけるような事態が起きる。
「いわゆる『1月入試』で併願校にすべて不合格になってしまったんです。偏差値的にはかなり余裕があり、判定もAだったのにまさかの『全落ち』。息子は一気に自信を失ってしまいました」
目の前で泣き喚く息子を見て、希さんは言葉を飲み込んだという。
「『諦めるな』とか『頑張れ』なんて言葉は、もうかけられませんでした。だって、この子は本当に、誰が見てもボロボロになるまで頑張ってきたから。これ以上、何を頑張れというのか……」
極限のなか、希さんは最後にこう声をかけた。
ーもう無理だ…。
ーここまできたんだから、あとはもう、当日元気に試験会場へ行くことだけを考えよう。
平塚氏は、この対応を次のように分析する。
「受験直前になると親は焦りから必死に励まそうとします。しかし、何より重要なのは子どもの心理状態を見極めること。限界まで追い詰められた子どもにとって、強い励ましは時に鋭利な刃物となりうる。人それぞれですが、親が一呼吸置くことは重要だと思い知らされます」
希さんはこう結んだ。
「息子からは後日、『あの時にもし強い言葉をかけられていたら、心が折れてたかも』と言われました。親として、彼が一番言われたくなかった言葉を口走らなくて本当によかった。今でもそう思います」
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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】三上玲 PHOTO:Getty Images 【出典】首都圏中学模試センター
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