子どもの性格や価値観を尊重し、個性を伸ばしたいと願うのは、すべての親に共通する思いだろう。しかし「宿題はやったの?」「その漢字、間違ってるよ」なんて、つい先回りをして接していることはないだろうか。

これまで8000人もの親と向き合ってきた家庭教育コンサルタントの岩田かおりさんは、「見守ることが大切」とわかっているのに、つい心配になって手や口を出してしまう保護者が多いことを実感し、『戦略的ほったらかし教育』メソッドを考案した。一冊にまとめた『自分から学べる子どもになる 戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は多くの親から共感を受け、6万部を売り上げるベストセラーに。

インタビュー前編では、子どもの個性を引き出し、自らの意思で選択できる力を育むために、親がどのように関わるべきかを紹介した。続く後編では多くの親から関心が寄せられるという、家庭での学習サポートに関することを伺った。

受験対策や「勉強についていってほしい」という思いから、親が手厚いサポートを行っている家庭は少なくない。岩田さんは、子どもが自走するために必要なことはむしろ「手放し」であると言う。具体的にどんなことを手放していけばよいのだろうか。

【第1回の記事を読む】兄は海外大学進学、長女は塾なしで慶應、次女は中学生で起業。母親がしたことは「戦略的ほったらかし教育」

【岩田かおり】
家庭教育コンサルタント。ガミガミ言わなくても勉強する子に育てる『戦略的ほったらかし教育』 主宰、(株)ママプロジェクトJapan代表。「がんばらない子育て」を軸に、親の自己犠牲を手放しながらも子どもの自立・成長を加速させる『戦略的ほったらかし教育』を提唱する。自身の経験と脳科学・心理学・教育学をもとにした家庭教育プログラムは、受講者8000人超。自身も3人の子どもを『戦略的ほったらかし教育』を実践し、現在子どもたちは学費全額奨学金で海外大学進学、塾なし慶應義塾大学進学、経団連派遣UWCインドで高校生等、それぞれの個性を活かした進学を果たしている。

手出し口出しをやめられない悩み

―受験がちらつくと、どうしても親が焦ってしまい、手出し口出しをしてしまうというお悩みは尽きません。どうしたらよいのでしょうか?

「受験をすること自体は悪いことではないと考えています。しかし、受験のために生活のすべてを犠牲にすることは非常にもったいないと思います。これは、どの段階の受験でもいえることでしょう。

例えば、夕飯を食べるタイミングになっても、子どもが宿題を終わらせていないのでそれをさせているといった話を聞きます。加えて、手出し口出しを続けているにもかかわらず、子どもはまったく勉強に打ち込むようにならないといった悩みも耳にします。

ここで大切なのは、さらに管理を強めたりサポートを増やしたりすることではありません。むしろ、手厚いサポートを手放すことです」(岩田かおりさん、以下同)

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