イラン情勢が拍車をかける日本株のボラティリティ上昇にどう立ち向かうか

平山 賢一

平山 賢一
麗澤大学経済学部教授/東京海上アセットマネジメント チーフストラテジスト

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2026.4.4(土)

急激な相場の変動に肝を冷やす投資家も少なくなさそうだ(写真:ronstik/Shutterstock.com)

 2026年に入ってからの金融市場は、国際情勢の影響を強く受ける展開が続いている。中東情勢の緊張に拍車がかかり、株価や金利、資源価格が落ち着かない動きを見せている。市場の先行きはこれまで以上に見通しにくくなっていると言えよう。このような環境のもとで、機関投資家だけでなく個人投資家も、どのような姿勢をとるべきかが改めて問われている。

じわじわ高まる日本株の変動率

 こうした環境は、実際の日本株式市場の動きにもはっきりと表れている。

 注目したいのは、日本株の変動率(ヒストリカル・ボラティリティ)である。図は、日本株(日経平均)と米国株(S&P500)の日次リターンの標準偏差(20日、年率換算)の推移を示している。市場変動率は、市場を左右するイベントが発生すると上昇し、落ち着きを取り戻すと低下する。将来に対する不安感に連動する指標と言ってもよいだろう。

 日本の株価変動率は、2024年8月と2025年4月に急落した際、まるで壁が立ち上がるかのように急上昇している。新NISA制度を介して株式投資を始めたビギナー投資家は、株価急落で肝を冷やした波乱の展開だった。

 ただし、いずれも短期間で株価の下落が止まり回復したため、市場心理も落ち着くこととなった。変動率も、断崖を滑り落ちるように低下した。日本株投資家にとっての不安感は、変動率の推移が示すように、急上昇しても短期間のうちに急低下、沈静化するという性格のものだった。

 しかし、2026年に入ってからの動きを見ると、やや様相が異なっているようにも見える。

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