Tera school では、毎年、その年の卒論・修論を書いた人が発表者となり、研究内容を20分程度で共有する発表会を開催しています。今年も3/28(土)に3名の方が発表してくれました!

 

1人目の発表者は京都大学教育学部を卒業された方で、テーマは、第二次世界大戦の終結後、海外にいた日本人が日本へ帰還した「引揚」に関する研究でした。M市に残る資料に着目しながら、引揚の記憶がどのように語られ、現在における意味づけに繋がったのか、その形成過程を分析されていました。この記事の作成者が特に印象的だったのは、M市では、「引揚のまち=平和の象徴」としてのイメージと、海軍や自衛隊といった軍事的なイメージが共存している点でした。一見すると相反するようなこれらのイメージが、同時に受け入れられてきたという発表者の指摘は、地域の記憶やアイデンティティの複雑さを捉える興味深いものでした。

 

 

2人目は京都大学大学院教育学研究科を修了された方で、テーマは「知識構築(Knowledge Building)」についてです。ここでは知識を「与えられるもの」ではなく、学習者同士の対話や問いのやり取りを通して「共同で構築していくもの」と捉えているようです。授業の中では、電子掲示板(Knowledge Forum)を用いて子どもたちが自分の考えを書き込み、それをもとに問いや仮説を発展させていきます。実際に発表者の方が紹介してくれた実践では、単元の初めには個人的な関心に基づいた素朴な問いが多かった子どもたちが、学習の進行とともに問いを深めていく様子が見られてとても興味深かったです。

 

 

3人目は名古屋大学大学院情報学研究科を修了された方で、テーマは、高齢者のフレイル予防を目的とした、健康情報を取得するための雑談システムに関する研究でした。フレイルとは、加齢に伴って心身の機能が低下し、要介護状態に近づきやすい状態のことを指します。健康情報の収集は、AIとの雑談を用いて行っていました。発表後には参加者から「ビジネス化する想定はないか」などの質問も出ていて実用性や社会実装の観点からも面白いテーマでした。

 

 

毎年、分野やアプローチも異なる発表が見られるのですが、今年も様々なトピックの研究に触れられて、学びの広がりを感じる時間になりました!発表終了後もZoomで、それぞれの研究内容に関する雑談や質問が続いていました。

 

発表者の皆さん、刺激的な時間をありがとうございました!

 

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