Virgin Galacticによる前回の宇宙飛行から約2年が経過し、同社は再び一般市民を宇宙に連れて行く。ただし、それは75万ドル(約1億2000万円)の余剰資金を持つ市民に限られる。同社は米国時間3月30日にオンライン予約の受け付けを開始した。この価格は、2023年の60万ドルを大きく上回る。
次回の旅は、同社の新型機「Delta Class」で行われる。この機体は、従来の4人から増えて6人の乗客を収容でき、週に2回の飛行が可能だ。Virgin Galacticは2026年夏に新型機をテストし、秋に商業飛行を開始するという。最初の数回は機体の性能データを収集するための調査飛行で、乗客を乗せた飛行はその6〜8週間後に始まる予定だ。
すべてが計画通りに進めば、2026年末までに調査目的以外の最初の乗客が宇宙へ飛び立つ可能性があるとしている。
同社はまず1枚75万ドルで50枚のチケットを販売し、完売した時点で一旦販売を停止する。最高経営責任者(CEO)のMichael Colglazier氏は今週の決算説明会で、販売を再開する際には「価格を段階的に引き上げる」と語った。将来的な価格は未定としている。
Virgin Galacticの担当者は米CNETに対し、50枚のうち売れた枚数や購入者は公表しない方針だと述べた。
多くの人が順番待ち
Virgin Galacticが宇宙へ連れて行くのは、新規の顧客だけではない。同社が「founding astronauts」または「future astronauts」と呼ぶ675人の予約者が存在する。将来の飛行のために、早い人は10年前から手付金を支払ってきた人々だ。何年も前に支払いを済ませているため、その旅費は今から購入する人よりもはるかに安くなる。
今後の飛行には、新規顧客と予約済みの人の両方が含まれる可能性がある。
Colglazier氏によれば、Virgin Galacticの目標は2027年までに月10回の飛行を行うことだ。つまり月間約60人の乗客を運ぶことになる。
2001年にエンジニアで起業家のDennis Tito氏が初の「宇宙旅行者」となって以来、少数の企業が宇宙観光に多額の投資をしてきた。これまでにVirgin Galacticは23人の顧客を宇宙へ送り出し、Jeff Bezos氏のBlue Originは98人、Elon Musk氏のSpaceXは20人を送り出した。Axiom Spaceや、Tito氏を宇宙へ連れて行った先駆的企業であるSpace Adventuresも、数人の顧客を国際宇宙ステーション(ISS)へ運んでいる。
調査会社Fortune Business Insightsによると、宇宙観光市場は2026年の23億ドルから2034年までには470億ドルに成長し、「地球の大気圏外へのレジャー、探査、体験型旅行」のために年間45%のペースで増加すると予測されている。
「驚くほど細く青い線」
カリフォルニア州サンラファエル出身のRon Rosano氏は、2023年のVirgin Galacticでの旅行で生涯の夢をかなえた。同氏は3分間の無重力状態と、宇宙船のロケット噴射による重力加速度の体験を振り返る。
Rosano氏は米CNETに対し、次のように語った。「宇宙の空虚で真っ黒な広がりの中に浮かぶ、信じられないほど奇跡的なこの惑星の姿と、惑星の縁にある大気の驚くほど細く青い線を見たことを覚えている。悲しいことに、人類が重力の中に浮き、宇宙船、つまり宇宙船地球号に乗って太陽の周りを回っているという考えは、私たちの意識にはほとんどない」
Virgin Galacticの飛行は地上約80kmの高さに達する。この距離は、米連邦航空局(FAA)と米空軍によって宇宙の境界として認められている。その高度は、地球の大気圏と外宇宙の境界として国際的に認められているカーマン・ライン(地上約100km)より低い。
輸送機「VMS Eve」(Branson氏の母親にちなんで命名)が離陸し、Delta Classを高度約1万3700mまで運び、宇宙への旅へと切り離す。その後、宇宙船は自力で地球に帰還する。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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