
都内で3月撮影。 REUTERS/Kim Kyung-Hoon
[東京 31日 ロイター] – デンソー(6902.T), opens new tabは31日、2030年度までの中期経営計画を発表した。同年度にM&A(合併・買収)などを含む成長投資と株主還元の合計で8兆円以上を投じるほか、営業利益率10%以上(25年度見通し7.2%)、自己資本利益率(ROE)は11%以上(同8.1%)を目指す。売上高を8兆円以上(同7.4兆円)に増やし、産業機械・農業など非車載以外の分野を40年度に売上高の3割まで成長させる。
自動車の電動化・知能化で鍵を握る半導体を強化し、今後は車載用だけでなく、産業・民生機器など幅広い分野での成長を加速する。同社は3月、半導体大手ローム(6963.T), opens new tabに買収を提案した。その後、ローム、東芝、三菱電機(6503.T), opens new tabの3社が半導体の事業統合協議を始めると発表し、動向に注目が集まっている。
5年間で研究開発に3.7兆円、設備投資に2.2兆円、人材投資などに7000億円を投じる。
林新之助社長は会見で、ロームに買収提案した理由について「シナジー(相乗効果)が大きい」と説明。「顧客のネットワークや営業領域で培われた信頼感は、やはり一日の長どころか、何十年も先で力を持っている」と語った。
会見に同席した松井靖副社長は、成長投資と自社株買いの配分については明らかにしなかったが、合計で「2─4兆円くらいの余力はある」と述べた。優先するのは「戦略投資だ」と語った。自社株買いについては「ある日突然、大規模にやる」との考えを示した。
中東情勢による影響に関しては、関連メーカーの車両で月2万台の供給減が見込まれ、その結果、約50─60億円の売り上げが減少する可能性があるという。松井副社長は、自動車メーカーが減収分を他の地域で補うとみており、デンソーとしても自動車メーカーの方針に対応していきたいと話した。また、「ナフサの枯渇が進んでいて、日本とアジアで樹脂材の供給が滞る可能性があり、注視している」とも述べた。インドではガスが生産制約になる可能性があり、サプライチェーンを注視するとした。
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