いつもシャンティ国際ボランティア会に温かいご支援を誠にありがとうございます。
現在実施中のクラウドファンディング『強制送還されたアフガニスタン帰還民家族に食料と移動図書館の支援を』のスタートから16日が経ち、終了まで残り10日となりました。
今回のプロジェクトの目標金額400万円にはまだ届かず、正直かなり厳しい状況です。
万が一目標金額の400万円に到達しなかった場合は、達成した金額に応じて支援内容や支援を届ける世帯数を縮小せざるをえません。現地事務所からは、食料不足などにより人道危機が深まり、支援を求めている人々が多数いる旨情報が届いており、届けられる支援が少なくなることは大変心苦しい限りです。
今回は現地アフガニスタン事務所のジャドさん(仮名)の声をお伝えします。
アフガニスタン現地事務所は2003年12月に開設し、その後、図書館事業や緊急人道支援を進めてきました。
2012年には治安の悪化により、日本人職員の渡航が不可となってしまいましたが、その後も現地スタッフが力強く活動を進めています。
**********************************************************************************************************
アフガニスタン帰還民の人々について
「今回の支援の対象となるアフガニスタン帰還民の多くはパキスタンによって強制的に国外退去させられた人びとです。
『強制』という言葉の通り、突如車両に収容され、そのままアフガニスタンに送還されるといった事例も多くあり、最低限必要な身の回りのものさえ持参することができていません。また、一家の主や稼ぎ手が、仕事や家の後処理のためにパキスタン側に残り、女性、子どものみが戻らざるを得なかったケースも多くあります。
長期に渡るアフガニスタンの難民生活で、そこで生まれ育った子どもはもちろん、親たちも、アフガニスタンの文化や生活を知らない状況で突然帰還をせざるを得なかったのです。
これまでと全く異なる生活環境の中、子どもたちは学校に行っても地域の子どもたちと馴染めず、言葉の壁や習慣の違いをからかわれ、恥ずかしさから自信を失ってしまいます。
図書館活動を通して、地域の子どもと帰還民の子ども双方が自然な形で交流でき、差別が生まれないよう働きかけます。皆さんの支援で実施する移動図書館は、本を読む機会を提供するだけではなく、アフガニスタンの言葉・文化・習慣を学ぶ場としても重要な役割を果たしていければと思います。」
▲居住地の様子
アフガニスタン帰還民の子どもたちの教育状況
「パキスタンやイランから帰ってきたアフガニスタン帰還民の子どもたちの多くは、アフガニスタンの学校制度や環境にまったく馴染みがありません。
・親がどこに行けば学校入学の手続きができるのかわからない。
・子どもがアフガニスタンの学校文化やクラスに馴染めない。
・パキスタン訛りの言葉を話すため、地域の子から『パキスタン人』とからかわれ、学校に行かなくなる。
こうした問題が頻発しています。
そのため帰還民の子どもたちには、言語・文化・生活習慣・学校の基礎学力を整える“準備の場”が不可欠です。シャンティでは、移動図書館を通して、帰還民の子どもたちがどういった課題を抱えているのか把握し、地域住民リーダーや、行政、適切なサポート機関につなげていくことも視野にいれています。」
帰還民家族を支援する中で衝撃を受けたこと
「最も衝撃的だったのは、子どもたちの置かれている状況でした。
多くの子どもが一日中外で過ごしており、学校に通うこともできず、生活リズムが整っていないように見えました。
居住地から水源が遠いため、ほとんどの子どもたちが毎日家族のために水汲みをしています。また調理場を確認すると、調理器具は十分にそろっておらず、食料不足が最も差し迫った課題であることがはっきりとわかりました。
文化的な理由から多くの女性に直接お話を聞くことはできませんでしたが、
女性たちは将来、家族を支えていくために、手工芸や裁縫などの技能を身に着ける支援を強く必要としていると感じました。
さらに、水や衛生設備が不足している影響で、女性と子どもの病気が非常に多く、ほぼすべての家庭に病人がいる状況でした。栄養不足で免疫力が低下し、感染症にかかりやすく、体調不良を抱える子どもも少なくありません。十分に食べられないことが、病気の増加につながっていると考えられます。」
▲水運びを手伝う子ども
アフガニスタンの子どもたちの未来のために
「私たちの状況を変える鍵は、子どもたちの教育だと思います。
移動図書館の活動を通じて、言語、文化などを学ぶことで、子どもたちがやがて学校に通う準備ができるようになります。そして彼らの未来につながる力になるでしょう。」
日本のご支援者の皆さまへ
「日本の皆さまの支援は決して忘れません。
アフガニスタンには多くの課題がありますが、その中でも帰還民は、食料・住まい・水と衛生・子どもの教育や文化的サポートといった深刻な問題に直面しています。
アフガニスタンの人びとは皆さまに心から感謝しています。」
※プロジェクトページはこちらから