妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
総務省の令和3年社会生活基本調査によると、6歳未満の子どもを持つ夫婦の1日あたりの家事関連時間は、夫が1時間54分に対して妻は7時間28分。依然として約4倍の差が存在しています。育休を取得する男性が増えつつある一方で、育休バカンスという言葉が生まれるほど、その実態には夫婦間で大きな温度差があります。
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こうした現状に、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話します。
「育休取得それ自体は前進ですが、問題は期間中に何をするかです。育児や家事の当事者意識を持てない男性の多くは、妻の産後の身体的・精神的な消耗が見えていない状態にあります。口では分担を約束していても、実際の行動が伴わないケースは後を絶ちません。それは意欲の問題というよりも、想像力の欠如と言えるでしょう」
里見恭子さん(仮名・43歳)もまた、そんな現実に直面した一人です。39歳で結婚し、41歳で出産。育休に入る前には、家事育児のタスクリストを作り、細かく分担を決めていました。しかし、実際に育休が始まると、夫の態度は少しずつ変わっていったといいます。
「おむつ替えも1日に2、3回しかやりません。皿洗いも食洗機にスイッチを入れるだけで、洗い上がった食器を片付けることもしない。徐々にイライラが募っていきました」
さらに夫はゲームや動画配信の視聴で夜更かしを続け、深夜の授乳も、別室で起きているから任せてと言いながら、呼んでも来ない日々が続いたといいます。
「このままでは関係が壊れてしまうと思い、真摯に状況を伝えました。でも夫は、今の状況をまるで理解していないようでした」
ー俺じゃやっぱり、母親の代わりはできないっていうか。
そして夫の口から飛び出したのは、信じられない一言でした。
ーなんかさ、せっかくの休みなのに俺との時間を全然取ってくれないじゃん。
ーもっと夫婦の夜を楽しめると思ってた。
ー3ヶ月も経つのにまだおあずけ?
ーまあ、一気に老けてシワシワすぎるけど(笑)。
「空いた口が塞がらないとはこのことでした。さらに彼が続けた言葉に唖然としました。育休を大型連休と勘違いしている男性がいるなんて、思いもしなかった」
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※本記事で使用している写真はイメージです。
【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】山本康裕 PHOTO:Getty Images 【出典】総務省「令和3年社会生活基本調査」
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