
写真はロンドンのスタンダードチャータード銀行本社。2022年7月26日撮影。REUTERS/Peter Nicholls/File Photo
[香港/東京 2日 ロイター] – 米イスラエルによるイラン攻撃で、中東地域の投資銀行事業への悪影響が懸念されている。安全上の懸念から金融機関が現地社員の退避や出張取りやめの措置を取り、M&A(合併・買収)や資金調達などの案件が中断、あるいは白紙になる可能性がでてきた。
スタンダードチャータード銀行(2888.HK), opens new tab 、三井住友フィナンシャルグループ(8316.T), opens new tab 、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T), opens new tabは従業員に対し中東への出張延期を要請したと2日明らかにした。ドバイとリヤドに事務所を構えるみずほフィナンシャルグループ(8411.T), opens new tabはロイターに従業員の自主的退避の可能性があると説明した。
中国国有銀行の事業開発担当幹部は、ここ2年間、中東との間で相互に投資を誘致する機運が高まっていたが、今般の事態を受け双方の往来に「相当な遅延」が生じると述べた。同行も安全評価をしてからでないと行員を中東に再派遣できず、ディール仲介による海外事業拡大の取り組みに暗雲が垂れ込めているとした。
香港の投資銀行家によれば、中国側の複数の投資家が中東インフラ・エネルギー関連資産買収交渉を一時停止することを決定した。アジア系金融機関(香港)の株式資本市場部門統括責任者は、3月下旬に予定していた顧客訪問のための中東出張をキャンセルしたと述べた。
中国のプリマベラ・キャピタル・グループのフレッド・フー会長は、イラン情勢が短期的に中東・中国間の双方向の資本の流れや投資協議を妨げる可能性があると述べた。ただし長期的な展望として、中国・中東間の拡大する投資関係が損なわれることはないとの見方を示した。
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