富士通は2026年2月24日、金融機関向けシステムのSIサービス「Uvance for Finance」について、銀行に加えて保険・証券・クレジット・リース領域などを対象に強化することを発表した。全体を新たに7つのカテゴリーに体系化し、金融業界全般に対応したサービスを目指す。同日に開いた説明会で、金融サービス領域における今後の戦略や取り組みの進捗を説明した。
富士通は2025年6月、金融機関向けシステムのSIサービスを「Uvance for Finance」として体系化した。金融サービスで同社が目指す姿として、モダナイゼーションを含む基幹システムの継続的な進化をベースに、得られるデータをプラットフォームに集約し、顧客体験の改善や業務効率化につなげるとの将来像を掲げている。
これまで、銀行を対象にした勘定系システム「Fujitsu Core Banking xBank(クロスバンク)」と店舗向けシステム「Digital Branch(デジタルブランチ)」の2つを提供してきた(参考記事:富士通、金融システムのSIを「Uvance for Finance」として体系化、同社製ATMは2028年3月に提供終了)。
今回、対象領域を保険、証券、クレジット、リースを含む金融業界全般に拡大。併せて、「コアソリューション」「AI/データ利活用プラットフォーム」「カスタマーエクスペリエンスの向上/スマートソサエティの実現」の3層および7カテゴリーに体系化し、サービスを拡充するとの方針を打ち出した(図1)。現時点で5カテゴリー・14サービスを揃えており、残り2カテゴリーも2026年度中に拡充する予定だ(図2)。
説明にあたった同社 Financial Service & Insurance事業本部長の西田浩明氏(写真1)は、「まずはしっかりとサービスを立ち上げられた」と2025年度を振り返った。同年5月には、ソニー銀行がxBankの採用を発表している(参考記事:ソニー銀行、新勘定系システムがAWSで稼働開始、マイクロサービス採用で開発/改善を迅速化)。
写真1:富士通 Financial Service & Insurance事業本部長の西田浩明氏同社 執行役員業務 金融ビジネスグループ長の八木勝氏(写真2)によれば、2025年度の金融機関向けビジネスにおけるUvanceの売上高は、700億円の目標に対して「800億円を少し上回る見込み」。ソニー銀行によるxBank採用のほか、金融機関の営業店におけるクラウド化の進展や保険業界向けサービスの伸長が寄与したという。今後の目標として、同社は2030年度に売上高を2000億円にまで伸ばすことを目指す(図3)。
写真2:富士通 執行役員業務 金融ビジネスグループ長の八木勝氏2026年度の重点施策としては、信頼性や柔軟性を持つ基幹システムの提供、B2B領域にフォーカスしたエンベデッドファイナンス(異業種のサービスへの金融サービスの組み込み)の推進、顧客との共創を通じたサービス強化を掲げる(図4)。
富士通はマーケットシェアの目標として、現在は銀行向けの勘定系システムで31%、営業店システムで34%だが、2035年にいずれも50%以上を目指す。一方、保険向け基幹システムは2025年の10%から30%超、リース向け基幹システムは20%から40%超への拡大を掲げている。
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