
2月13日、米グーグルの親会社アルファベットが今月9―10日に実施した世界的な社債発行は、主要な人工知能(AI)の巨大クラウド事業者に対する投資家需要の高さを示した一方、既存および将来の債権者に対する保護条項が欠けていることを巡って懸念が生じている。写真は同社のロゴ。2025年9月撮影(2026年 ロイター/Dado Ruvic)
アルファベットや他の巨大クラウド事業者の最近の社債発行は非常に好調で、アルファベットの200億ドル規模のドル建て債発行には1000億ドルを超える需要が集まった。しかし、巨大クラウド事業者の負債が膨らむにつれて、他の債券と比較して投資家保護の条項が欠けていることに懸念の声が上がっている。
キプロスを拠点とするブローカーのマインド・マネーの最高経営責任者(CEO)であるジュリア・カンドシュコ氏は「一度大手が緩い財務制限条項を通してしまうと、他社も同様の試みをするようになる」と指摘。
「当然、それは二次市場の問題を引き起こす。次の買い手は頼りにできるルールが少なくなる一方で、価格が金利やムード、流動性によってより大きく振れるだろう」と述べた。
信用力の高い投資適格級の借り手は通常、格付けの低いジャンク債の借り手よりも債務契約に含まれる制限条項が少ない。
しかし、ほとんどの契約には基本的な投資家保護の条項が含まれている。特に、企業の合併・買収(M&A)や所有権の変更が生じた際に投資家を保護する支配権変更条項は標準的だ。
ニューヨークに拠点を置くコベナント・レビューのグローバル・リサーチ責任者のアンソニー・カナレス氏はアルファベットの社債にこれらの保護条項が含まれていないと指摘した。
カナレス氏によると、オラクルによる2月2日の250億ドル規模の社債発行やメタが昨年10月に実施した300億ドル規模の社債発行でも、同様に支配権変更条項やその他の基本的な制限条項が欠けていたという。
BofA証券のアナリストのトム・カルクロ氏は1月の報告書で、AI構築に関連する支出ニーズが高まっており、主要な巨大クラウド事業者5社の26年の新規社債発行額が3000億ドル以上に達する可能性があると述べた。
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