妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
地方において、車は生活に欠かせない必需品だ。1人1台所有していることも珍しくなく、都心部とは全く異なる交通事情がある。
警察庁が公表した「運転免許統計(令和5年版)」によると、令和5年末現在の運転免許保有者数は81,862,728人。ここ数年、この数字はほぼ横ばいで推移している。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
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「車は便利ですが、維持費の負担も小さくありません。現在の物価高やガソリン価格の高騰を考えると、都心で所有し続けるのは容易ではないでしょう。一方で、地方では車は『生活の足』。なくてはならない存在です」
今回お話を伺った金森志穂子さん(仮名・38歳)も、地方に暮らす一人だ。日常的に車を運転し、友人たちとの外出でも自らハンドルを握ることが多いという。
「田舎なのでみんな車を持っています。私自身は運転が好きなので友人と遊びに行く際も、車を出すこと自体は苦ではないのですが……」
しかし、ある友人の振る舞いに疑問を抱いたと話す。
「他の友人たちは、助手席に座れば運転中の私に気を遣って話しかけてくれたり、ガソリン代や高速代を(私を除いた)メンバーでシェアしてくれたりします。私自身も、人の車に乗せてもらう時はそうするのが当然のマナーだと思っています。ところが、友人のA子だけは、そのあたりの配慮が全くなくて……」
先日も出かけた際、A子は助手席に座るなり、到着までずっとスマートフォンのゲームに没頭していたという。
「さすがにマナーがなさすぎるのでは……と堪忍袋の緒が切れ、帰路の途中で言い合いになってしまいました。思わず『もう降りて!』と叫んでしまったのですが、私って大人げないのでしょうか?」
これに対し、平塚氏はこう指摘する。
「車を出す側と乗せてもらう側の間で、配慮や感謝の気持ちに大きなズレが生じているケースです。『乗せてもらって当たり前』という甘えが、信頼関係に亀裂を生む原因になります。ガソリン代などの実費負担はもちろんですが、運転という労力に対する敬意を欠いてはいけません」
志穂子さんは最後に、苦渋の表情でこう付け加えた。
「私が『降りて』と言ったのには理由があります。そう口走ってしまうほど、彼女からひどい言葉を投げかけられたんです。どうしても我慢ができませんでした」
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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】常田真悠 PHOTO:Getty Images 【出典】警察庁「運転免許統計(令和5年版)」
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