LINEヤフーは飲食・理美容向け特化パッケージを6月に開始し、LINE公式アカウントを店舗DXの接点基盤へと進化させる方針を示した。
トレタとの連携により予約台帳とPOSデータを統合し、空席情報を活用した集客やCRM強化を実現する設計である。
集客重視から関係継続重視へと軸足を移し、予約からアフターフォローまでをLINE上で完結できる仕組みを構築する。
LINEヤフーは2月12日、飲食・理美容業界の事業者やパートナーを対象にした「LINEヤフー Reception Party」を開催。冒頭の戦略発表会で、飲食・美容領域の取り組みを強化する方針を示し、両業界に特化したパッケージサービス「LINEレストランプラス」「LINEビューティプラス」を、6月に提供予定であることを明らかにした。
新サービスの提供に先駆け、同社は2025年7月に店舗ビジネスをサポートする専門子会社「LINEヤフービジネスパートナーズ」を設立。支援体制が整ったところに、2つの特化型パッケージサービスをリリースすることで、飲食・理美容業界のDX推進、そして店舗と顧客双方に最適なプラットフォームになることを目指していく。
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店舗運営に必要なさまざまな機能を、LINE上に集約
人々の生活をもっと便利で快適に、そして楽しいものへ――。ライフプラットフォーム(Life Platform)の構築を進めるLINEヤフーは、LINE公式アカウントを起点としたビジネスソリューションの拡充に取り組んでいる。ユーザーの日常を豊かにするため、なくてはならない店舗ビジネス。なかでも多くの人の生活に深く浸透しているのが、飲食店や美容サロンだ。
昨今、店舗ビジネスの事業者は、集客・人材不足・物価上昇による売上/利益減といった課題に直面している。飲食・理美容業界に向けた集客や業務効率化のデジタルサービスはいくつも存在し、またAIも進化しているが、従業員100人以下の店舗ビジネスでは、実に53.2%がDXに取り組めていないという。
上級執行役員 コーポレートビジネスドメイン ドメインリードの池端由基氏
そうした飲食店や美容サロンのために、LINE公式アカウントにオプション機能を組み合わせるだけで、店舗運営に必要なさまざまな機能をLINE上に集約できるのが、「LINEレストランプラス」と「LINEビューティプラス」。上級執行役員 コーポレートビジネスドメイン ドメインリード 池端由基氏は、会場に集まった事業者に「みなさんが抱えている課題を一つひとつ、一緒に克服しながらサービスを作っていきたい」と述べ、導入の検討を促した。
LINE公式アカウントを利用する事業者からの声に応え、タッチするだけで友だち追加・会員証・モバイルオーダー・店頭特典などのサービスに素早くアクセスできる「LINEタッチ」が、2025年11月より提供されている。その上で、この夏登場するのが2つの業界特化型パッケージサービスということになる。
トレタとの連携で、空席情報に基づいた集客も可能に
LINEヤフービジネスパートナーズ 代表取締役社長 富永翔氏
1つ目の飲食業界向け「LINEレストランプラス」は、多言語翻訳機能を標準搭載したモバイルオーダー、注文履歴や来店頻度などの情報を使った集客・販促(CRM)に加え、飲食店向け予約管理サービス「トレタ」との連携によって、予約台帳とPOS・注文データを横断的に活用し、空席情報に基づいた集客も実現する予定だ。
LINEヤフーは、2026年1月に株式会社トレタ経営株主と発行済株式の取得合意に至り、子会社化を進めている。株式会社トレタ 代表取締役 CEOの中村仁氏は、LINEヤフーが「本気で業界課題を解決しようとしていることから、グループに入ることを決断した」と明かし、「現場にきちんと寄り添いながら、LINEの力を最大限発揮して、より良い業界を作っていけるよう頑張っていきたい」と意気込みを語る。
2つ目の理美容業界向け「LINEビューティープラス」は、予約管理、カウンセリング、カルテ管理、LINE公式アカウントにおける配信機能を提供することで予約からアフターフォローまでをLINE上で完結できるサービス。キャンセルが発生した際には、スタイリストそれぞれの顧客に絞って「空席通知」を配信するなど、機会損失を防ぐ仕組みを備える。リリース後に順次提供予定のオプション機能を使えば、外部サイトの予約枠と自動連携も可能になり、複数の予約チャネルを一元管理できるため、予約管理業務の負担も軽減する。リリース時にはヘアサロンのみの予定だが、その後はヘアサロン以外の業種もカバーしていくことが計画されている。
飲食業・美容業をはじめとした店舗ビジネスを支えるLINEヤフービジネスパートナーズ 代表取締役社長 富永翔氏は、「飲食店でも美容店でも、これからは集めるよりも関係を続けることがより重要になっていく」ことを強調。「紹介した内容が、次の一手につながるヒントになれば」と、これまでのメッセージ配信ツールから、予約・注目・顧客管理・販促までを一気通貫で担う接点基盤へと進化するLINE公式アカウントの活用を呼びかけ、サービス開始記念キャンペーンを実施することにも言及した。
「LINEレストランプラス」。顧客がモバイルオーダーを立ち上げると、店舗側は新規かリピートかを識別できる。
オーダー画面には個々のおすすめメニューを表示させることも検討している。
文/山本千尋、写真/戸田美子
![集客から「関係継続」へ。 LINEヤフー が飲食・美容特化型パッケージ投入 | DIGIDAY[日本版] 集客から「関係継続」へ。 LINEヤフー が飲食・美容特化型パッケージ投入](https://www.wacoca.com/life/wp-content/uploads/2026/02/lineyahoo-restaurant-beauty-package-eye.jpg)