画像右の一番手前が“かなちゃん”こと中武佳奈子さん(画像:「あっぱれさんま大先生キャンパスソング集」ポニーキャニオン)

1988年から日曜日の昼にフジテレビ系で放送されていた『あっぱれさんま大先生』に出演していた、人気子役の“かなちゃん”こと中武佳奈子さん。芸能界を引退後は波乱万丈な人生を送り、近年は再び表舞台へと活躍の場を広げていました。

しかし、突如として2年間続けてきた発信活動を休止。SNSも全て停止し、その理由として「レベルアップの時期」と表明しています。今回のインタビューでは、中武さんの現在の状況、そして今後の目標について聞かせてもらいました。
◆過去の自分と今の自分。どちらの自分が飛躍できるか賭けたい

–現在は何をされているのですか?

「『スタースカウト総選挙オーディション』を開催している会社に勤めています。言ってしまえば裏方ですね。子役のプロデューサー的な立ち位置です」(中武佳奈子さん、以下「」内同)

–プロデューサー!? 表舞台からは遠ざかるということなのでしょうか。

「完全撤退するつもりはないです。TikTokもやっていますよ。『元子役の“かなちゃん”と芸能人になりたいその娘』というコンセプトの動画を上げています。ちょっとバズり始めたところかな。でも今のメインの活動は、小中高校生の子役から、良い原石を探し出して、面談をしたりプロダクションと繋いだりすることなんです。エージェントにも近いのかな」

–驚きの方向転換ですね。

「会社からは適任だと言っていただけています。子役として1億円は稼いでいたのに、ホームレスまで経験している人間なんて他にはいない、と(笑)」

–それは確かに(笑)。

◆ホームレス経験で、人生のリセットボタンを押せた

「それに、私にはステージママの顔色を伺いがなら活動していた過去があるので、子役の立場から話をすることもできるんです。さらに、芸能界の仕組みも理解している。お金がない人の気持ちも、もっと下に堕ちた人の気持ちもわかる。これまで得てきた知識や経験に対して『信憑性や説得力が生まれている』と評価してもらえています」

–なるほど。中武さんにしかできない仕事かもしれない。

「でも、その分だけ私自身の力が試されるタイミングでもあると思うんです。芸能界で生きていた過去の私と、引退していろんなことを経験した今の私。どちらの自分がより飛躍できるのか、一種の賭けですね。私の経験は財産ではあるけれど、相手が納得できるように伝えられるのかは別問題。でもきっと、今の“中武佳奈子”が有名にならないと、なかなか刺さらないのではないかと」

–だからこそ「レベルアップの時期」。

「でも、ダメだったらホームレスになればいいやとも思ってるんですよ(笑)。あの生活も苦ではなかったし楽しんでもいたし。堕ちたらまた這い上がってくればいい。

ホームレスになったことは、ある意味では私の人生において、一番良かったことなのかもしれませんね。芸能人としてのプライドとか見栄とか、いろんなものを捨てられた。人生のリセットボタンは絶対に押せたと思います」

◆息子とVTuberにドハマり中

–中武さんはシングルマザーですよね。お子さんは、中武さんのお仕事や過去については理解しているのでしょうか。

「息子は今、中学1年なので思春期で大変です(笑)。息子の友達たちに“かなちゃん”のTikTokが知られてしまって、周囲がザワついているらしいんですよ。息子は『母ちゃんに似てるだけの人だ』ってガンとして認めてないみたいですけど。

でも、若いからネットやSNSに詳しいのでいろいろと教えてくれますよ。VTuberにも一緒にハマっています」

–中武さんもVTuberがお好きなんですね。

「実は『Vack-ON!!』というVTuberのフェスにも関わらせてもらっているんですよ。VTuberに触れて、改めて芸能界がもはやビジュアルだけの世界ではないと痛感しました。リアルな人間では表現できない世界や、敢えてVTuberになることを選ぶ背景や理由を考えると深いですよね。それでも歌いたいという魂や伝えたい気持ちに共鳴しています。絶賛ドハマり中です(笑)」

◆もっと広い世代に知ってもらいたい……今後の目標

–今後の目標について教えてもらえますか?

「一番の目標は明石家さんまさんと、私が見つけた原石の子役が共演するところに同席することです。これはめちゃくちゃ早急に叶えたいですね。さんまさんもかなりお年を召していますし、お元気なうちにプロデューサーの“中武佳奈子”としてお会いしたい!

あと、道頓堀のグリコの看板の下で10代の子たちに声を掛けられたいです。だって、正直なところ今の若い子は“あっぱれのかなちゃん”を知らないですもん。プロデューサー業の方でも、子役の親世代は知っていたとしても、本人たちは知らないですからね。もっと広い世代に私を知ってもらいたいです」

–ありがとうございました!

<取材・文/もちづき千代子>

【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama

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